七転八起
1〜10

今夜職場の忘年会なるものが行われた。ちゃくちゃくと不況の波が社内に広がりつつある中ではあるが取り合えず今年の反省と慰労の意味を込めての飲み会だった。みんなにとって今年一年はどんな年だったのだろうか？自分にとって今年一年はある意味決断の年だったような気がする…恐らくこれからの人生はこの決断で大きく変化していくであろう。今はハッキリ言って不安だらけである…あらゆる意味で不安であると同時にものすごく怖い。それでもこの決断に間違いはないと言える。

ふっ、と昔話をする。自分の過去を話し出す…それがあまりにもイキイキした口調で話してるからか『そのころに戻りたい？』と自分に問いかける彼女、『どおだろうねぇ？』と答える自分。しかし確かにあのころは楽しかったし若さ故の怖いもの知らずから愚かな行為も繰り返してきた。時折『あのころは良かったな』と回想にふけるはするが戻りたいとは思わない…何故なら彼女と恋愛している現在が充実してるから。未来をしっかりと見つめている自分がいるから…

社会に出て長くなるほど本音と建て前の使い分けが上手くなる。以前は何か大人の嫌らしさを感じそんな大人たちを軽蔑していた、しかし今それなりに責任も付いて回る立場になって周囲の『和』を保つためにはやはり『我』ばかりでは困ると感じ始めた…『本音と建て前』は社会を上手く機能させるためには必要不可欠なものであろうと思う今はそれを使い分けられるような大人になりたい。『我』ばかりで周囲の雰囲気を壊す子供は社会では通用しない…『我』を出すのは俺と二人だけの時にしてほしい。

確かに場の雰囲気を壊した。でもネット上だからって、今までそぉゆぅキャラだったからってあれは何？同じ事私がしてたら怒るじゃない。あれは本音と建て前とかじゃない。大体ネット上の付き合いを多少でも否定してたのに、なんでそう気にするワケ？それにネット上での立場って何よ？じゃあ、あの場で不愉快にされた私はどうしたらいいの？あの後した時『実果は大人だね。私なら嫌だな』って言われたよ。黙って不快感を隠してたり茶化せばよかった？そんな大人にはなりたくもない。本音と建て前は解るけど、これは別モンだよ。

不快感を感じようが嫌だろうがそれを表に出すな…なりたくなかろうがなりたかろうが関係ない人間大なり小なり皆そうやって生きているのだからね。『我』を出すべき場所とそうでない場所を見極めろ…

先月からカレンダーに×印を付け始めた。彼女に逢える日が待ち切れないのと同棲開始までのカウントダウンの意味を含めて…さっき改めてカレンダーを見たらその日がもう間近なことに気が付いた。後12日…沢山の希望と一抹の不安を胸にその日を待ち望んでる。その前にクリスマス、後5日早く逢いたい…

年末から始まる同棲は普通の同棲ではない。好きだからとか一緒にいたいからとかいうあいまいな気持ちからの同棲ではない…結婚を前提とした二人が改めて気持ちの再確認をそして決意を固める為の同棲である。今凄く不安である。彼女は富山という見ず知らずの土地で1から始めなければいけないわけだし当然不安や恐怖もあると思う。そんな彼女を自分は支えてやれるのだろうか？どこまで力になってやれるのだろうか？自分としては出来るだけ彼女によりよい環境で少しでも楽に呼吸してと思ってるが果たしてどこまでやれるのだろうか？今凄く不安である…

確かに自分の今の現状からは彼女を受け入れるには不安要素は沢山ある。でも不安はどんな場面でもどんな二人でも必ずあると思うし『絶対的な安心』なんて皆無に等しいと思う。大切なのは『頑張ろう』という気構えだと思う…今の彼女となら自分は頑張れる。最初に『傍に来い』と言った瞬間から自分の中で覚悟は出来ている…苦労は掛けるかも知れないけど後悔はさせない。何があっても彼女の手は離さないって決意と彼女と二人で頑張ろうという覚悟は決まってる…

ここ数年借金返済に追われ朝も夜もなく毎日働き続けてきた誰に話すことも出来ずに泣き言もいえずにただただ我慢の日々だった…人並みに疲れて休むことすら許されなかった。そんな日々も彼女と付き合い初めてから激変した。最初は彼女を支えたいと思っていたのが、いつの間にか彼女に支えられている自分がいた。彼女の存在が自分にとって何者にも変え難い存在に変化していた…心も体も休まる人並みに疲れを覚えてる。悪くはない心地よい疲れ…現実しかなかった自分は彼女のお陰で夢を見ることが出来る。

愛を語るつもりはないが、今彼女に抱いている自分の感情は正に『愛』だと思う…何もイラナイ何も望まない。ただ彼女と共に歩いていきたい。傍にいてほしいその為なら何だって出来るしどんな苦しみにも歯を食いしばる事が出来る。『好き』それ以上に『愛してる』