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結婚か離別か…
笑える様な選択肢しか無い様に思えたあの日。今考えても、それ以外の選択肢は無い。
結婚と言う言葉に、ウェディングドレスを着る祭典以外に何も現実味をおびなかった、あの頃。
優しい言葉。
甘い言葉。
嘘を重ねる内に真実がどこにあるのかわからなくなった人…
惰性で続けられた蜜の様な言葉。
すべてが、そのままに。風化される時を待っていた。
何もせず南の島で、ただ浮いていた。
視界に入ってくるのは青い空。原色の緑。
眩しすぎる日差しは、心に暗い影を落とす。初めての穏やかな旅。終局を迎えるその時を引き伸ばしていた旅。絵空事を…夢物語を語り、正反対に進んでいく終局を確信し、何年かぶりに穏やかに過ごせた4日間。
旅のある、星がこぼれおちる夜、語りつくした。過去の話しを。
互いの浮気話、喧嘩した話、仲間の話。
ふと、10年後はどぉなってるんだろぉね…と呟いた言葉は、星の雨に流された。
目の前のものしか信じない私と、目に見えないものを大切にする人。
今なら、あの頃の問いに答えられる。
見えないものが見える様になったから。大嫌いだった永遠とは、一瞬の積み重ねが作っていくんだって、言葉を尽くさず教えてくれる人に出会えたから。
人前で煙草を吸う事。偉そうな口をきく事。頭をはつく事。誘いを断る事。…その他…
上記をするとものすごく怒った奴がいた。
物珍しくて、付き合ってみたけど、細かい男は貧乏臭い。すぐ飽きた。