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禁色から入ったなー。中2?3?ぐらいだった様な
戦争の頃の話。旦那の親と同居があたり前だった頃。旦那は出兵。嫁は旦那の実家に人質に。まだまだ、男が権力をもっていた。若くてみずみずしぃ花嫁。ひとつ屋根の下で暮らしている内、舅の男が顔を覗かせる。今と違い、訴えたりする女はいない。姑も知りながら知らん顔。うちの祖母は、曾祖父に日本刀でおいかけまわされた。当時はめずらしくもなくどこにでも転がっていた話。舅に、てごめにされた女は歴史の影にうもりっぱなし。
何がしたい。何が食べたい。どうしたい。こうしたい。一切合切申さぬ女は、半年前にセックスしたきりの男に自分から連絡なんて致しませぬ。腹がおっきくなり始め、両親に問い詰められてやっと相手の名前申しました。相手の男は知らない間に我が子が育ち、女も産みたいのか産みたくないのかそれさえも申さぬうちに、とうとう堕ろせぬ体になりました。責任感から男は女を自宅に住まわせ結婚する事に決めました。その日から女のひきこもりが始まりました。男の母は女の部屋にご飯を運びあいたお皿をさげてあげ…なだめすかして病院に。
そして、とうとう臨月に。ある夜女の両親が男の家にやってきて娘をひきとりますと。男の親も男も訳がわからず女に話を聞いてみようと、部屋をあけると女は荷造りをすませていた。女の親が申すには結婚はさせない。生まれくる子の認知はして頂く。男は、もめてお腹の子にさわるといけないのでとりあえず実家にかえらせました。後日女の家へ通うも女に会えず。子が生まれた後に女と男は話をしました。もの言わぬ女が初めて口にした自分の気持ち。あの女が嫌。あの女とは、男と別れたりつきあったりを繰り返していた、十年以上側に居た私の事。
女はそれきり口をつぐみ、二度と開こうとはしませんでした。女が嫌がったあの女がその事実を知らされたのは子供の一歳の誕生日。嫌がられた女が男に、女はキミの事愛してたんだ。と聞くと男は静かに頷いた。しかし、結局男は女と結婚せずに、未婚の父になりました。もの言わぬ女は、男の来訪を拒む事なく、また、自分の気持ちを言わぬ女になりましたとさ。
その昔が良かった うん!おもしろーっ
とても仲の良い女達がいた。Aは、長身でモデルの様。学生の頃から専門職を目指し、現在は自分のオフィスをかまえている。一方Bは背は人並み。これといった特技もなし。しかし、男好きのする顔で、派手に遊びまわっていた。何もかも違う二人だが、学生の頃から仲が良かった。BはAに何かあれば本当にびっくりする位親身になった。二人は一緒。いつも一緒。寝る男も一緒。それを知らないのはAだけだった。ある日Aの彼氏とBの浮気現場を目撃した他の女がBに問い詰めた。するとBは、美人で夢も叶えているAが好きだから。と笑った。
Aが好きだから。だからこそ、彼女に嫌気がさす。自分を一瞬でも惨めにさせる彼女に。私は彼女を傷つかせる事がいつでも出来る。だから、私達はずぅっと一緒。と笑った。
歪んだ愛情。多分BはAが本当に好きなんだろう。自分を愛する位に。可哀相で憐れな女。BとAは、ずぅっと仲良し。Aが真実に気付く迄。
男は得意先の未亡人に欲情した。恋をしたなんてちゃんちゃらおかしい。だって浮気相手に子供が出来たとわかった時から、堕胎手術をしてくれる医者を探し歩いた。当時は戦後。まともに手術をしてくれる医者なんて見つからなかった。男と女の意志に反して子が生まれた。何も知らされず子はすくすくと育った。異父姉妹がある日失恋の為狂言自殺をしたが、その恋人は現れず、腹いせに彼女に真実を告げた。彼女は驚き実の父の許へ行き真相を確かめた。が、返ってきた答えは「堕ろせなかっただけだ。」ただそれだけ。浮気の代償。子に消えない傷をつけた事。
同性と結婚。紙切れ一枚の話。本当に紙切れ一枚の結婚話。二人はお見合い結婚だった。中国の女と日本のさえない男。二人は半年に一度会う。それ以外はどこで何をしているのかさえ、知らない。知っているのは名前と顔だけ。女は三百万で男を買った。いや、もっと支払っただろう。男の手元に三百万が入ってきたのだから。日本国籍を得る為見知らぬ男と籍をいれて、もう七年。偽装結婚がばれない為に、義務として半年に一度会う二人。愛を捨て生きる為に戸籍を買った女と借金の為戸籍を売った男。紙一枚だけの話。人生を売った訳ではないらしい。本当に?
彼女は愛してやまなかった彼を永遠に自分だけのものにしました。彼を愛した別の女。別の女を愛した彼。彼女の影に縛りつけられてお互いの心を溶け合わせる事はできませんでした。確かに彼は彼女に別れを宣告したのですが、翌日彼女は帰らぬ人となりました。それから、彼は住み慣れた町をぬけだすも彼女の影がきえる事はありません。毎年命日には田舎へかえる彼。彼が新しい町で初めて恋をするも彼女の影はきえません。彼のせいではないとは皆は言うが。もう彼女は彼に愛されないけど、彼から人を愛する事を奪った事で彼は永遠に彼女だけのもの。
彼らはあらゆる事を試みた。が、彼女は感じなかった。彼が果てた後、自慰行為で彼女はいく。彼が下手なわけではなかった。彼女の初体験の相手は女だった。彼もそれを承知でつきあいだした。つきあう事になった時、彼女が彼に告白したのだった。男と寝た事がない事も。愛し合った彼らにはそんな事はなんでもない筈だった。だって気持ちが通じ合ってるんだもの。しかし体を重ねるにつれ、それが苦痛になり始めた。彼と寝た後マスターベーションする彼女。ある夜彼女は、今さっき女と寝てきましたと彼に告げた。自分がいけた事も。そして、さよなら。と。
仲の良い夫婦がいた。旦那が定年退職した後その夫婦の楽しみは家の近所にある公園への朝の散歩。夫婦が若かりし頃、子供を連れて遊びによくきていた場所。しかし最近は浮浪者の溜り場になりつつあった。
ある朝いつもの様に二人仲良く公園で散歩をしていた時の事。奥さんが手をいきなりひっぱられ、旦那の目の前でレイプされた。浮浪者のグループにおかされたのだ。浮浪者には若い者もいて旦那は奥さんを助ける事ができなかった。
その後夫婦は引っ越しをした。二人ともその事件をなかった事にする為に。
そして数日後ひっそり自らの生涯を閉じた。
この様な事件は何件かおきている。しかし、場所は有名な公園でもあり、警察関係者は公にできずにいる。浮浪者をおいだせずにも、いる。味あわされた屈辱や癒えない傷の上に何をなりたたせているんだろう。