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えっとですね
しほ丸、ここ1年ほどボランティアという名のもとに
趣味で、犬預かってます
ちなみに、預かる犬は
俗にいう
『捨て犬』
ってやつです
保健所で殺される犬を
本物のボランティアさんが引き取り
里親さんが見つけるワケですが
その里親さんが見つかるまでの期間
しほ丸が預かります
期限は3か月
多頭飼いはしません
そんなこんなで
我が家には、今までに計4匹の『捨て犬』達が
やってきては、去っていきました
初代【アニー】
ゴールデンレトリバー
推定7歳
雌
声帯手術済
しほ丸が初めて出会った捨て犬
放浪期間が長かったのか、骨と皮
みすぼらしくて、お散歩に連れて歩くのが、ちょっと恥ずかしい
人懐っこくて大人しい
優しい顔の美人さん
毛色が素晴らしく
大きさも小振り
はっきり言って、高く売れる犬
お散歩に慣れていない
足腰が弱い
頭はいいのに、芸が1つもできなぃ
何度も出産を繰り返した痕跡
そんなに吠えるワケでもないのに、声帯手術
ボランティアさん曰く
元ブリーダー犬かと
まともなブリーダーさんも多い中
いい加減なブリーダーも多いのは事実
狭い檻の中で、
餌だけやって
子供たくさん産ませて
使えなくなったらポィ
そんな環境の中に育ったであろう彼女に
『幸せになってほしぃ』
そんな願いを込めて
ミュージカル『アニー』より
『アニー』といぅ名をつけました
2代目【サンタ】
シーズー
黒
推定3〜4歳
雄
噛みます
人間なんか大嫌い
目付きも悪く
愛想もなぃ
人間に近づいてくるのは
サカリつく時と
餌もらう時くらぃ
その他は、
ずっと背中向けて寝てる
触るとガブッ
怒っても無視
かわいくなぃ!
『早くどっか行ってくれ』
これが正直な気持ち
でも、後にこいつが一番のドラマと感動を我が家に与えていくことになった
詳細は、また今度
3代目【ルビー】
ビーグル
黒茶白
推定10〜12歳
雌
白内障(軽度)
なんだか、すっとぼけた犬
一度、随分と飢えたらしく
餌に対する執着がすごぃ
食う食う食う!
んで
吐く
変なヤツ
顔はとっても美人なんだけど
性格もとってもかわいぃんだけど
バカなんだな…
我が家に一番長期間、居座った子です
4代目【茶々】
ラブラドールミックス
茶
推定7〜8か月
雄
耳が聞こえない
一昨日、やって来たばかり
こいつのドラマはこれから
体は大きいが
まだまだ赤ちゃん
まだまだぉバカちゃん
頭や足の大きさから
まだ大きくなります
んで
まだまだ賢くなります
躾けはこれから
お散歩と
お手と
伏せと
餌の貰い方と
遊び方と
色々、教えなきゃいけないことが盛り沢山
ちなみに『おすわり』は
すぐに覚えました
もちろん手話でね
立派な紳士にならなぃと
貰ってもらえませんよ
【サンタの経歴1】
2年前のクリスマスの日
1匹の捨て犬が警察に保護されてきました
とっても人懐っこく
芸達者だったその犬は
警察官の人気者でした
クリスマスにやってきた犬なので
名前はサンタ
保健所に送られるまでの2週間
サンタはとっても可愛がられて
サンタも警察が大好きでした
そんなある日、一人のおばさんが現れ
『私がこの子の里親を探してあげる』
と、そう言ってサンタは知らないおばさんに引き取られていきました
『よかったね!幸せになれよ!』
警察は、喜んでサンタを見送りました
ところが
数日後、サンタは警察に
1人で戻ってきました
おそらく、里親が見つけられなかったんでしょうね
おばさんは、どこかにサンタを捨てたのです
サンタは、再び人間に捨てられたのです
保健所に送られるとも知らずに
楽しかった警察に戻って来たのです
つづく
【サンタの経歴2】
知らないおばさんに捨てられ
再び警察に戻ってきたサンタは
2週間の期限が過ぎ
保健所に送られました
仕方がないことです
『捨て犬』は殺処分される決まりなんです
何にも知らないサンタは
楽しかった警察から
窓もなぃ真っ暗な部屋に入れられました
ここで殺処分を待ちます
自分が何故ここにいるのか
自分はこれからどうなるのか
サンタには不思議だったでしょうね
ところが
サンタはラッキーボーイでした
サンタがいよいよ明日殺処分されるという日
サンタの前にボランティアさんが現れたのです
可愛いサンタを不憫に思った警察官が
ボランティアさんに連絡してくれたのです
サンタはボランティアさんが見つけてくれた里親さんに
引き取られることになりました
小学生の女の子のいるおうちです
つづく
【サンタの経歴3】
小学生の女の子に引き取られたサンタは
とっても可愛がってもらいました
玄関に『サソタ』と書いた立派な犬小屋を作ってもらい
女の子が首輪にマスコット付けてくれました
でも、
小学生の女の子には、限界がありました
まだまだ子供の女の子は
少しずつ、サンタの散歩がめんどくさくなりました
当たり前のことです
子供には他にも楽しいことがいっぱぃあるんですから
可愛くなくなったわけじゃなぃんだけど
少しだけ楽しいことが勝ってしまっただけです
サンタは、誰にも遊んでもらえなくなり
うんちまみれになりました
汚いサンタは、お手入れもしてもらえなくなり
毛も伸び放題になりました
サンタの毛が地面を引きずるくらいまで伸びた頃には
サンタの毛には、うんちや泥が絡み付き
もぅ、誰にも触ってすらもらえなくなりました
女の子のおうちは
そんなサンタを見るのも嫌になったんでしょうか
サンタは、涼しい玄関から炎天下の庭に移されました
つづく
【サンタの経歴4】
炎天下のお庭につながれることになったサンタは
その存在すら忘れられていきました
デブっちょサンタは
ガリガリサンタになりました
真夏の直射日光の下で
水も貰えず
じっと我慢してました
サンタは、人間が大嫌いになりました
サンタは噛むようになりました
そんな時、ボランティアさんが家庭訪問に来ました
真夏の炎天下の庭で
水も貰えず
オバケみたぃになってしまったサンタを見て
ボランティアさんはサンタを 連れて帰ろうとしました
女の子は、泣きました
その時、やっとサンタを思い出したんでしょう
女の子は『ちゃんとする』といぅ約束で
もう一度、サンタといるチャンスを貰いました
でも
もぅ手遅れでした
サンタは
もぅ可愛いサンタではなくなっていました
人間のことが大嫌いで
女の子にも懐かなくなってました
結局、サンタはボランティアさんに保護されることになりました
つづく
再びボランティアさんに保護されたサンタは
トリマーさんのところに行き
体に絡み付いたうんちまみれの長い毛を
カットしてもらいました
見るのも恐ろしいオカルトサンタから
なんともマヌケな裸ん坊サンタが現れました
環境が変われば、また可愛いサンタに戻ってくれる
そう信じて
サンタは、おばぁちゃんの里親さんに引き取られました
でも
やっぱりダメでした
サンタの心は
ボランティアさんが考えてたよりも
ずっとずっと固く閉ざされてしまっていたのです
おばあちゃんに貰われていったその日の夜
サンタはおばぁちゃんを噛みました
おばぁちゃんの手から、血が出るほど
強く強く噛みました
サンタは、ボランティアさんなところに返されました
『私が酔っ払ってペチペチ触ったから…ごめんなさぃ』
おばぁちゃんは何度も謝りました
後になって思うのですが
おばぁちゃんはサンタをかばって
嘘をついたんだと思います
おそらく、サンタは理由なく噛みました
撫でてもらってる最中に突然噛みました
でも、本当のことを言うと
サンタが保健所に連れていかれるので
おばぁちゃんは嘘をついたんでしょう
『嫌がる事をしたら噛みます』
そんな誤った情報の元に
サンタは、預かりボランティアしほ丸家にやってきました
【サンタが我が家にやってきた】
なんだか可愛くない犬がやってきた
シーズーらしぃが
裸ん坊で、よくわからん
ブッチョウ面で偉そうなその犬は
おやつをあげても
おもちゃをあげても
知らんぷり
それどころか
近づいただけで
『ガウルルル』
すんごくすんごく可愛くない!ρ(`・o・)
あまりに腹が立つので、
寝ているお尻を足でコツいてみる(・。・)エィ
『ガゥ』
(・o・ノ)ノ
恐いです!
この犬すごくすごく恐いです(p_q)
そんなに人間が嫌いなら
勝手にしやがれ!(・o・)
とか思いつつ
ちょっかぃかけてしまうのが
犬好きの悲しい性
恐る恐るちょっと離れたところで
寝転んでみる
大丈夫。
何で、犬にこんな遠慮せなあかんねんな
まぁ、いいや
とりあえず
ゆっくりゆっくり仲良くなろう
【掃除機犬アニー】
大人しくっていい子なんですけどね
餌を見せると人間(犬)変わるんです
なんせ、うちに来たときは骨川筋子ちゃんだったもんで…
相当の飢えを味わったんでしょうね
餌鉢にドッグフードを入れてやると
ムシャムシャでもなく
ガツガツでもなく
ブオォォォォォォオオオオ〜
って食べるんです
改め
吸い込むんです
どこがどうなって
どういう仕組みで吸い込むのか
まったく分かりません
可愛いっちゃ可愛いんですが
ちょっと気味が悪いので
直すことにしました
【アニーがやってきた日】
優しい目の女の子がやってきた
玄関に頼りなさげにへたりこみ
不安げに見上げるその顔は
彼女の重い重い人生を物語るようで…
この子は、楽しい思いをしたことがあるのか
この子は、心から愛されたことがあるのか
幸せを噛み締めたことがあるのか
優しい優しいその目の奥に
悲しい思い出がたくさんつまっているようで
思わず抱きしめた
伝えたいことがあるんだ
君は、幸せになる
君は、今…
明るい未来の入り口にいるんだ
言葉の分からない君に
いくら説明しても無駄なんだろうけれども
君を抱きしめるこの腕から
この鼓動から
少しでも安らぎを感じてほしかった
必ず幸せになる
必ず幸せにしてやる
【わんわんビーグル来たる】
『吠えて吠えて引き取り手のいなぃビーグルがいるんですよ』
ボランティアさんからの電話
『吠えるって、どんくらぃ吠えるんです?((・_・;)』
『いやぁ、ほんと1日中けたたましく…ノイローゼになるくらぃです』
どんなんやねん
そんな恐ろしい前評判と共にやってきた
わんわんビーグル
さて、いつ吠えだすか!(`・_・)
吠えたら、すぐに叱ってやろうと
しほ丸一家で、今か今かと待ち構える
30分後
鳴きません
1時間後
まだ鳴きません
6時間後
まだまだ鳴きません
1日後…2日後…
鳴きません
1週間経っても
やっぱり鳴きません
なんだなんだ?
なぜ鳴かない?(゚_。)
鳴け!こら!(・o・)蹴
…
何をしても
彼女は、しっぽフリフリ
なんだか分からんが
結果オーライ(?)
【わんわんビーグル 吠えた!】
吠えない犬 ルビー
差し当たって問題なく
静かに平穏に(1事例を除く)
時は流れ…
やがて恐ろしい前評判なんか、
その存在すら忘れかけたある日
ルビーが初めて粗相をしました
えぇ、家中におしっこバラ巻きやがりましてね
その後片付けの間
おしっこたれルビーを外に出したんです
んだら
ルビーのバカ!
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
アウォウォウォオオ
3分ギブ(_゚゚)
あぁ…こりゃノイローゼにもなりますわ
『家飼いできる方に限ります』
里親募集の欄に
1つ項目を増やしました
【馬鹿な犬】
『おすわり!』
『おすわり!』
『お!す!わ!り!』
茶々がやってきたその日
しほ丸が会社から帰ると
我が家では、
『おすわり!』の怒号が飛び交っていた
『おたくら、何やってますの((((・_・;)』
『この子、バカなんよ…何回やっても、おすわり覚えないんよ』
『おばぁちゃんなんちゃうの?(・。・)』
『いや、歯から見る限り、相当若いよ』
ん〜
普通、おすわりなんて基本的な芸は
数回やりゃ、ある程度はできるようになるはず
試しに、しほ丸も挑戦してみる
ん〜全く無反応
その時、ふと思い出した
昔、テレビで見た『耳の聞こえない犬』
パッと見は他の犬と同じだけど
よく見ると、どこか挙動不振だった
茶々と同じだ
『こいつ、耳聞こえないんちゃうの(・o・)』
半分、冗談で言ったその一言
それが少しずつ確信へと変わっていくとは
その時はまだ、信じられずにいた
【耳が聞こえない】
まさかね(・o・)
だってだって、元気に走り回ってるぢゃん
だってだって、床叩いたら寄ってくるぢゃん
でも
茶々は、呼んだだけでは来ない
茶々は、餌を落としても気付かない
茶々は、怒ってもびっくりしなぃ
茶々は、犬に吠えかかられても相手にしない
茶々は、芸を覚えない
茶々のおかしなところは
全て全てが1つの結論に
結ばれていった
『茶々は耳が聞こえない』
信じたくない
信じてやりたくない
もし、この事実が確定してしまえば
この子のプロフィールに
決定的な欠陥を付け足さなくてはならなくなるから…
それがどういう意味を持つのか
里親探しの競争率は激しい
近畿圏だけで、百匹以上の犬が里親を探している
どうか、こちらの思い違いでありますように
しほ丸は、願いを込めて後向きの茶々に叫ぶ
『メエェェエエ(・o・)』
あしほ丸得意のヤギのモノマネです
反応なし
茶々の好きなおやつの袋をガサガサしてみる
反応なし
『茶々は耳が聞こえない』
そんな揺るがない事実が
しほ丸一家と
まだまだ幼い茶々に
降り掛かってきた
【ひねくれ犬 サンタ】
さてさて、こいつをどうしたもんか
こんな噛み犬なんか
貰い手ないぞ
しかも
裸ん坊のぶっさいく
いいとこなんか1つもなぃ
とりあえず
主従関係だけは教えなくちゃ
というわけで
ちょっとかわいそうだが
我が家では、こんな決め事をした
1 余計にヒネくれるから体罰は禁止
2 サンタが噛んだら、おもいっきり恐い目に合わせること
3 サンタが呼んでも相手をしないこと
4 サンタの要求は無視すること(散歩以外)
5 サンタの餌は必ず人間の手からあげること
6 散歩の時は、人間の後ろを歩かせること
8 暇さえあれば、仰向けにして押さえ付けてやること
そして
8 その他は、おもいっきりかわいがってやること
まぁ、こんなことしたって
サンタには全然どうでもいいことなんでしょうけどね
だって
サンタは
『独りで生きること』を覚えてしまった
悲しい犬だから…
【初めての夜】
アニーは寝ませんでした
とっても疲れているはずなのに
決して横になろうとしませんでした
あまりに激動する環境が
不安で不安で仕方なかったんだと思います
そんなアニーに睡眠をとらせようと
しほ丸達は、早いめに布団に入ることにしました
電気を消して
テレビも消して…
やがて
しほ丸家は、静寂に包まれました
深い深い夜です
と、その時です
突如、闇を突き破る物音!
ドンガラガッシャーン
ななんだ
(・o・ノ)ノ
アニー何をしでかした
慌てて飛び起きた家族は
それぞれの寝室から飛び出し
アニーの元に駆け寄りました
どうしたアニー
そこにあった光景は
無残に壊された犬小屋と
その下でペシャンコに潰れた
臆病者 アニー
自分のしでかした事なのに
ワナワナと震え
完全降参状態のアニーの姿は
不謹慎にも
ちょっとおもしろかったりしました
【アニーのお姫様教育】
アニーを見ていると
映画『マイ フェア レディ』を思い出す
乞食のアニーは
お姫様教育を受け
素敵なレディになる
賢いアニーは
あっという間に
おすわりとお手を覚えました
しかし
アニーにはどうしてもできない事がありました
『おあずけ』
そうです、アニーは
掃除機犬
餌を与えると
ブオォォォオオ
なのです
さて、
掃除機犬のその後は如何に
【おあずけ特訓】
掃除機アニーに『おあずけ特訓』開始
アニーの目の前に餌を差し出し
『おあずけ(・o・)』
ガン無視で餌に突進してくるアニーを
ぐぃぐぃ押し返す
どうやったら貰えるのか
アニーは一生懸命考えてるみたぃ
覚えたての『お手』やら『おすわり』やらをやってきて
それでも貰えないので、
今度は『ワンワンワン』
色々、試行錯誤をしてくれてるんだけど
どれもこれも違うんだなぁ
こんなことを延々繰り返すこと2日間
とうとうアニーは、餌を諦めた
よしゃ!今がチャンスだ!
とばかりに
『よし!(・o・)』
と餌を差し出す
が
ここで予想だにしなかったことが起こった
なんと
餌を食わない
プィッと後ろを向き
怨めしそうな目でこっちを見てくる
こいつ…
スネやがった(・o・ノ)ノ
もぅ、そこから何をしてもダメ
『アニーちゃ〜ん食べてもいいんだよぉ
』
とか、おだててもプイッ!
『食え!(・o・)』
と口に押し込んでもペッ!
終始、憎しみの眼差しを向け
完全ひねくれモード
ダメだ一時中断
【ルビーの居場所】
年寄りルビーは1日中歩いてました
とことことこ
とことことこ
リビングからダイニングへ
ダイニングからキッチンへ
キッチンから、またダイニングへ
尻尾をお尻に巻き込んだまま
ひたすら徘徊するんです
『この子、ボケちゃってるかもね』
みんな、そう思ってました
そんな日がしばらく続いたある日
ルビーの『とことこ』がピタッと止まりました
猫の寝床の前です
ピタッと止まったルビーは
何を思ったか、猫の寝床から
乱暴に毛布を引っ張りだし
猫用の小さな小さな籠に入りました
そして、うちに来てから一度も熟睡していなかったルビーが
初めて『ズーピーズーピー』と、いびきをたてて寝たのです
そうかルビーは落ち着ける場所を探してたんだ
(・o・)
にしても
ビーグル犬のルビーには
その籠…
ちょっと小さすぎやしませんか
小さな籠を
お尻にはめ込み
体の半分以上を床に投げ出し寝ているルビー
お前…本当にそこでいいのか
何日も何日もかけて探したオアシスが
そんなちっぽけな籠でいいのか
そんな人間達の声をよそに
年寄りルビーは幸せそうにズーピー
一方
寝床をとられて
完全にお怒りモードの猫は
しばらく家出してしまいました
【目覚めの朝】
主従関係を間違えてしまっていた可哀想なサンタへの教育は
しばらく続きました
サンタは、みんなに愛され…怒られました
そんなある朝のこと
サンタの様子を見に行ったしほ丸は
一瞬、我が目を疑いました
あの目付きの悪い、鬼瓦サンタが
昨日の夜まで、寄るな触るなだったひねくれサンタが
キラキラと降り注ぐ朝日の下で
子犬のような
無邪気な愛しい目で
こっちを向いて座っていたのです
『天使が舞い降りてきた』
漠然と、そう感じました
『サンタ(・o・)
』
思わず駆け寄るしほ丸に
サンタも
うちに来て初めて尻尾を振りました
何がどういったきっかけでサンタが変わったのか
今だにわかりませんが
その日から
噛み犬サンタは噛まなくなりました
近づいただけで言っていた『ガウゥゥ』も
言わなくなりました
そのかわり
サンタは人間と遊ぶようになりました
サンタは人間に甘えるようになりました
【ボンボンベッド】
夜風がとっても気持ちよかったので
しほ丸とぉ父ちゃんは
お庭にボンボンベッドを並べて
夕涼みをしてました
すると
臆病アニーがやってきて
恐る恐るボンボンベッドに手を掛けて
こっちを見てくるんです
『私も、あがっていぃですか?』
まるで、そう聞いてきてるように…
『いいよ!あがっておいで!(・o・)』
ぉ父ちゃんがアニーを引っ張りあげてやると
アニーは、ぉ父ちゃんにピッタリひっついて寝ました
そして
そこがとっても気に入ってしまったのか
アニーは、ボンボンベッドから降りなくなってしまいました
しほ丸が、おもしろがって
アニーを引きづり降ろそうとしても
アニーはベッドに張りついたまま
ビクとも動きません
『あわび』
うん、まるで『あわび』です
でも
人間と一緒ぢゃなぃと
ボンボンベッドには上らないんだよね
可愛いアニー
その日から
しほ丸とぉ父ちゃんは
夕涼みが日課となりました
【車に執着する犬】
子犬の茶々は
お散歩特訓中です
おしっこは、まだ上手にできなぃんだけど
紐は引っ張らないお利口さん
でも
茶々には、おかしな癖が1つあります
車への異常な執着
車が通ると
茶々は必死で車に飛び掛かろうとします
車が行きすぎても
茶々は、ずっとずっと車を追い掛けようとするのです
バイクが通っても
自転車が通っても
バスが通っても
反応はしません
でも
車だけは、気が狂ったように追い掛けるのです
しほ丸には忘れられない光景があります
小学校の帰り道
目の前を通り過ぎた真っ白の車が
急に減速したかと思うと
ドアから犬が落ちてきた
そして
その車は
そのまま一度も止まることなく
走り去っていった
茶々…
まさか、お前も…
そうやって捨てられたのか?
ことばの話せない茶々は
何も語らず
今夜も車を追い掛ける
【豚の丸焼き】
朝、起きると
玄関に豚の丸焼きがころがっていました
ていうか
リラックスし過ぎアニー
大形犬の仰向け寝は
ちょっと引いてしまうくらぃ無様
でも
うちに来た頃の
ガリガリ臆病アニーを思うと
そんな姿も
うれしいんだなぁ
【星空の下の約束】
アニー…
お前
もう、ずっとここにいていいよ…
パパがちゃんと最後まで面倒見て
六甲動物霊園に入れてあげるからさ
ぉ父ちゃんはアニーの頭を撫でながら
こんな約束をしてました
『ぉ父ちゃんアニー飼っていいの(・o・)
』
初めての預かり犬アニーが
可愛くて可愛くて
手放したくなくなってしまっていたしほ丸は
そんなぉ父ちゃんの言葉が嬉しくて嬉しくて
飛び跳ねて喜びました
アニーも、そんなしほ丸を見て
何にも分かってないくせに
ピョンピョン跳ねて喜びました
星空がとっても綺麗な夜でした
でも
そんな満天の星空の下で交わされた
秘密の約束は
守られることはありませんでした
翌日の朝
突然、電話が鳴りました
本当に本当に突然の電話でした
『今日のお昼に
アニーちゃんを引き取りに行きます』
ボランティアさんから
里親が見つかったとの連絡でした
【アニーのいなくなる日】
『今日、アニーちゃんを引き取りに行きます』
ボランティアさんからの突然の電話
ちょっと待ってよ!急過ぎるよ!
ぉ父ちゃんもぉ姉ちゃんも
何にも知らずに会社に行っちゃったよ
アニーのさよならの日は
アニーの好きな餌をいっぱぃあげて
アニーに新しい首輪をつけてあげて
家族みんなでお見送りしようねって…
そう言ってたのに…
4時間後にアニーはいなくなる
買い物にも行けなぃ…
1分1秒でも長く
アニーのそばにいたぃから…
ぉ姉ちゃんとぉ父ちゃんに連絡をしてから
アニーを家の中に入れてあげた
アニーは、なんだかよく分からないけど
家にあげてもらったもんだから
初めは、大喜びではしゃいでいた
でも
そのうち、急にショボンとしてしまった
『あんたが泣いてるから、アニーが不安そうぢゃなぃ』
ぉ母ちゃんにそう言われて
しほ丸は無理矢理明るく振る舞うようにした
でも
やっぱりダメ
どんなに笑顔で話しても
どんなに明るく振る舞っても
涙が勝手に溢れてくるんだ
結局、アニーとしほ丸は
無言のまま…
ただただ、そばにいた
時々、アニーは心配そうな顔して
しほ丸の涙を舐めてくれた
ごめんね アニー
本当は、お前が一番不安なはずなのに…
【さよなら アニー】
ボランティアさんは
3人でやってきました
ただでさえ朝からしほ丸が泣いていて
不安で不安でしょうがなかったアニーは
突然現れた知らない人間に
パニックになりました
いつもならお散歩大好きなアニーなのに
外に連れ出されるのを嫌がって
必死に家の中に戻ろうと抵抗しました
いつもなら目の色変えて飛び付いてくる
大好きな鳥肉で釣ろうとしても
嫌がって食べようとしませんでした
結局、3人がかりで強引に連れ出して
無理矢理、車に押し込み
アニーは連れていかれました
『ばいばい』
そんな短い一言すらも
伝えることができぬまま
アニーを乗せた車は、遠い里親さんのところに行ってしまいました
しほ丸の手には
アニーにお土産で渡そうと思っていた
鳥肉だけが残りました
さよなら…
心にぽっかりと開いてしまった穴から
涙がたくさんたくさんこぼれてきました
【ぉ父ちゃんの心】
『アニーが今日貰われていくよ!』
アニーが貰われていくと分かって
すぐにしほ丸はぉ姉ちゃんとぉ父ちゃんに連絡をしました
ぉ姉ちゃんは、すぐに仕事を抜け出して帰ってきました
でも
ぉ父ちゃんは
『お見送りなんてどうでもいいよ!(・o・)』
と言って帰ってきませんでした
その日の夜
いつも帰ってくるはずの時間になっても
ぉ父ちゃんは帰ってきませんでした
夜遅くになって
『ただいま』も言わずに帰ってきたぉ父ちゃんは
黙ったまま
アニーの小屋やアニーと一緒に寝ていたボンボンベッドを片付けていました
アニーがどうやって貰われていったか
そんな話をしようと
様子を見に行ったしほ丸は
ぉ父ちゃんのあまりに淋しそうな背中を見て
言葉をかけられずに戻ってきました
その日
結局ぉ父ちゃんは
『もぅ、犬なんか預からないからな!(・o・)』
と、謎の捨て台詞だけを吐いて
寝てしまいました
【サンタ人形】
人間大好きになったサンタは
おもちゃも大好きになりました
その中でも
サンタが気に入ったおもちゃといえば
サンタ人形
マクドナルドで貰ったサンタそっくりの犬のぬいぐるみです
サンタは、サンタ人形が自分に似てると
知ってか知らずか
ブンブン振り回し
ガジガジ噛んでます
お散歩に行くときは
いったん玄関まで行ってから
慌ててサンタ人形を取りに戻ってきます
そしてサンタ人形をくわえたまんま散歩に行くのです
しかも、サンタは必ず
最初の電信柱でサンタ人形を落っことしてきます
なぁんか人間の子供みたぃだなぁ
へんてこりんな犬
【バカ犬】
しほ丸の家の玄関は
道路から階段を上ったところにあります
家族が外から帰ってくると
大概の犬は
玄関から道路を覗き込んでお出迎えしてくれます
ところが
バカ犬ルビーだけは違いました
しほ丸が外から帰ってくると
ルビーは玄関から
落っこちてきました
いやいや、まぢで
しかも
結構、高さあるんですよ
人間でも飛び降りれないくらい…
死んだな
そぅ思ったくらぃですから
結局、謎の自殺を図ったバカ犬ルビーは
鼻の頭と
肩を擦り剥きました
【アニーの里親さん】
アニーの引き取られていった里親さんは
ゴールデンレトリバー大好きの老夫婦です
犬が好きで好きで大好きなあまり
趣味でドッグトレーナーの資格までとってしまったくらいの愛犬家です
犬用に広い芝生のお庭を作り
ちゃんと柵もつけて
放し飼いにしてくれるそうです
最近、2匹飼っていたゴールデンのうち1匹が死んでしまい
ご自身の年令を考えた上で、
敢えて新しい子犬を飼わずに
大人のアニーを飼うことにしたそうです
ちゃんと自分が元気なうちに面倒を見れることを考えての決断だそうです
お庭には、あちこちに蚊取線香を吊してくれていて
あちこちに水飲み場と日陰も作ってあるそうです
トリマーの資格はなぃけど
トリミングが上手で
ご近所のゴールデンはみんな、そこのおばさんがカットしているそうです
アニーが行く前から
ちゃんと道具も揃えてくれていました
アニーがいなくなって、しほ丸はとっても悲しいけれど
そんな里親さんのところなら
アニーは、きっと幸せに可愛がってもらえるだろうね
【事件です】
ピンポンピンポンピンポーン
玄関のチャイムが、けたたましく鳴る
インターホンで出てみると
尋常じゃない叫び声が…
『お、おたくの犬が
首吊ってます』
はぃ?
首吊ってる(゚_。)
なんのこっちゃと思い、
玄関から出てみると
おぅ(・o・ノ)ノ
ほんまに首吊ってるぢゃん(_゚゚)
外に紐でつないでいた茶々が
玄関から道路に飛び降り
宙ぶらりん
通りがかりの人に
首が絞まらないよう
必死でお尻を押さえてもらって
なんとか生きておりました
結局、その人にも助けてもらい
茶々救出
ご迷惑おかけしました ごめんなさぃごめんなさぃ(._.;)
平謝りの家族をよそに
当の本人は
なんだかテンション上がってしまったようで
大はしゃぎ
命の恩人が帰ってからも
まだまだハイテンションの茶々に…
あまりに腹が立つので
頭こついておきました
『こりゃ(・o・)』
シッポフリフリ
【アニーからの便り】
アニーが突然行ってしまったあの日から
しほ丸の心にはウヤムヤが消えませんでした
しほ丸はアニーを裏切った
アニーは、人間からの2度目の裏切りを
どう感じたんだろう…
一度は捨てられて
勇気を出して、もぅ一度信じたしほ丸にも
また手放され…
ひょっとして
アニーは、もぅ人間を信じるのをやめてしまうんぢゃなぃか
そんな不安が残ってました
そんな日が1週間ほど経った頃です
ボランティアさんを通じて
アニーの里親さんから便りが来ました
内容は
アニーが、貰われていった日から2日間ごはんを食べなかったことや
先住のわんちゃんとは、うまくやってることとかでした
そして
最後にこんな言葉をいただきました
『今では、昔からいるような顔して、ほんと堂々たるものですよ 笑』
へぇあの臆病アニーがね(・o・)
なんだか、心に残されたウヤムヤが
一気にスカッと晴れました
いつも、どこか遠慮深げだったアニーが
今では
昔からいるような顔して?笑
へぇ〜(・o・)
『アニー、幸せそうだってよ(・o・)』
なんだか、とっても嬉しくなって
思わず、隣ででふて寝中の可愛くない犬(サンタ)をこつきました
『ガウッ』
(・o・ノ)ノ
【うちにいた頃のアニー】
http://i.tls.org/p/pipic/p.cgi?p=cdCk2mMiN1xxoJ1
拾われたときに
毛が絡まっていたので
ザンギリカットにされてます
【サンタの芸】
サンタは、もともとちゃんと飼われていた犬なので
始めからちゃんと躾けができています
トイレトレーニングも完璧ですし
『おすわり』も『お手』も『待て』も始めから完璧です
そんな中でも
サンタが一番得意の芸は
俗に言う『ちんちん』
シーズーのお尻の大きさをうまく利用して
素晴らしく安定した『ちんちん』を披露してくれます
サンタは、『ちんちん』をすれば人間が一番喜ぶのを知ってます
おやつを貰う時は
何も言われなくても
『ちんちん』します
と、ここまで書いたのはいいのですが
『ちんちん』『ちんちん』と連呼してる自分が
ちょっと恥ずかしくなったので
この辺で
【手加減の分からない犬】
人間と遊ぶの大好きな
やんちゃ坊主サンタは
一日中、人間の足にジャレついています
それだけなら、たいして問題なぃんですが
サンタの場合…
そのジャレつきが痛いのなんの
足に絡み付いて、ガジガジ噛み付いてくるんですが
内腿なんか噛まれた日にゃあ
そりゃもぅ飛び上がるほどです
アイタタアイタタ
(・o・ノ)ノ
飛び上がりながら痛がる人間の姿が
これまたサンタにとっては
おもしろくてしょうがなぃようでして
日に日にエスカレートしていくジャレつきに、ほとほと手を焼いておりました
まぁ、サンタにしては手加減してるつもりなんでしょうけど
とりあえず、よその子供にこれをやられてはいけなぃので
教育です(`・_・)σ
サンタが痛いことをしてきたら
同じくらい痛いことを仕返す
よく犬社会である教育を真似してみました
ところが
痛がるどころか
余計に興奮して、さらにガジガジが強くなってしまったサンタ
はぃ、全く逆効果
サンタは痛いのを感じないのか?(゚_。)
【わんわんクラブ】
しほ丸のご近所では
『わんわんクラブ』たるものがあります
午後3時になると
一部のクラブメンバーが集まり
みんなでお散歩
わんわん大行進が始まります
茶々も特別非公式会員として
仲間に入れてもらえることになりました
お友達がいっぱぃで大喜びの茶々
しかし、その様子がおかしくてしょうがない
その日のメンバーは
チワワが1匹
ロングヘアーダックス2匹
シーズー1匹
コッカスパニエル1匹
みんなお上品な血統証付きの紳士淑女
茶々だけ、スットボケの雑種
しかも、子犬といっても
誰よりも図体の大きな茶々は
結構、迷惑がられていました 笑
そんな雰囲気など、まったく理解してなぃ子犬の茶々は
それでも、みんなに遊んでもらおうと
いろんなわんちゃんに飛び掛かっては
『ギャウゥウ』と叱られて…
飼い主さん達の笑いを一身に集めてました
なかなか、いいセンスしてますよ彼
今度は、大きな犬もいる時に参加しようね♪茶々
【虐待の傷跡】
サンタは、怒ってもまったく動じない
けっこう強めにポカンしても
ケロッとしてる
こいつ、いぃ度胸してやがる(・。・)
ところが
ある日、サンタとジャレついて遊んでいた時のことです
サンタのアホが、あまりに強く噛み付いてきやがりまして
『アイタ(`・o・)ノ』
と、思わず大きく手を振り上げてしまったのです
その時、サンタが見せた反応は
しほ丸にとって、忘れられない光景となりました
手を振り上げられたサンタは
遊ぶのをピタッと止めたかと思うと
ガタガタ震えながら
人間の一番喜ぶポーズをして
聞いたことのない鳴き声を喚くのです
『キャワァァァワワンキャワァァァワワン
キャワァァァワワン
』
まだ、何にもしてなぃのに…
手を振りかざしただけのしほ丸の顔を
必死で目を見開いて見つめたまま…
その目は
攻撃の目でもなく
抗議の目でもなく
恐怖におののく目…
正直、犬の命乞いなんて
その時、初めて見ました
そうか…そうだったのか…
サンタ…お前は
痛みを感じない犬なんかではぢゃなく
いい度胸している犬なんかでもぢゃなく
普通の犬が普通に叩かれる痛みなんかよりも
ずっとずっと痛い痛い恐怖を知ってしまってたんだね
【コチョウラン】
我が家には
ぉ父ちゃんの宝物があります
大量のコチョウラン
ぉ父ちゃんが20年以上少しずつ株分けを繰り返し
大切に大切に育ててきた小さな小さな花たちです
毎晩、ピンセットでナメクジ取りをして
台風なんかの日には、コチョウランが心配で
会社から飛んで帰ってきます
うちらには、まったく理解できなぃものですが
とりあえず、お父ちゃんには何より大切なものらしぃです
そして
そのコチョウランを壊滅させたのが
何を隠そうルビーです
しほ丸が、お出掛けから帰ってくると
ルビーがコチョウランの鉢に埋もれ
楽しそうに食い荒らしておりました
『だはははは(・o・)』
えぇ、結構笑える光景でしたよ
まぁ、笑っているのもなんなので
『ルビーがコチョウラン食った(・o・)』
と、とりあえずお父ちゃんに連絡しときました
すると
血相変えて帰ってきましたわ
仕事抜け出して
すっかり、ぶちギレると予想してましたが
当たり処がないもんで
大人しく片付けておりました
ルビーよ
きっと、もぅお父ちゃんには可愛がってもらえないかもしんなぃけど
あきらめなさいねヨシヨシ
そんな楽しいルビーとの思い出です
【執念深い犬】
サンタが噛まなくなって1か月ほど経ったころ
サンタは、また噛みました
被害者は
ぉ父ちゃん
ただ、今回は理由がありました
ぉ父ちゃんに危ないことされて
恐かったから噛んだ
そんな立派な理由がありました
でも、どんな理由があっても噛むことは許されない
だから、『サンタごめんね』と思いながら
ぉ父ちゃんはサンタを厳しく叱りました
しかし!
サンタは、こちらが思っていたより手強かった
一旦、服従して大人しく叱られていたようなので
すっかり油断して
『サンちゃ〜んかわいちょうにね〜
(・o・)ヨチヨチ』
と、ご機嫌とりにいったしほ丸の鼻に
ガブッ
イダィ(p_q)
なんで、しほ丸噛むねんρ(`・o・)
しほ丸、完全無実やんけ
八つ当りもいいとこだわ
ちなみに
サンタはその日から1週間ほど
ぉ父ちゃんにだけ『ガウルルル』する子になりました
ほんと
男のくせに執念深い犬(・。・)
【サンタの家】
預かりボランティアをして
嬉しいなって感じる瞬間の1つは
犬が初めてうちの家を認識した瞬間です
散歩から家の近くまで帰ってきた時に
自ら進んで門に飛び込んでいく姿は愛しくてしかたないです
『そうかぁここはお前の家なのか
』
なんだか、その瞬間やっと犬に認めてもらえたように感じます
ところで、まだまだ意地っ張りサンタくんですが
なかなか家に飛び込んでは来てくれません
そんなある日のこと
夜中に初めて家の前でサンタを放して遊ばせてみました
案の定、一人でドンドン遠くまで行ってしまいそうになるサンタ
『サンタ!帰るよ!(・o・)』
と呼んでもガン無視
腹が立つので
『帰っちゃうからね!(・o・)』
と、帰る振りしても
一瞬振り返るだけでやっぱりガン無視
まるで『どうせ帰らないくせに』と見透かされてるよう…
もぅ!こうなったら本気で帰ってやる
とばかりに、本当に門を閉めてやりました
すると、なんてことでしょう(ビフォーアフター風)
門が、あと20センチで閉まる!というその時
あのサンタが見たこともないくらぃの猛ダッシュかましてこっちに向ってくるんです
そして
もう残り10センチになろうかとしている門の隙間を
強引にこじ開けて家に飛び込んできたのです
勝ったo(・o・)o
『ほら!人間様をナメんなよ(・o・)』
とか、サンタの頭をこつきながら
相当、嬉しかったりしました
【ん?聞こえる?】
耳の聞こえない犬
茶々
そんな茶々について
最近になって分かったこと
『茶々には拾える音がある
』ということ
カエルのモノマネにもヤギのモノマネにも反応しないが
ウマのモノマネには反応する
ウヒヒヒーン(・o・)
つまり
茶々は、極度の高音は聞き取れるんだ
というわけで
ウマのモノマネを応用してみました
チャチャチャーン(・o・)
反応する
もぅ、家族全員嬉しくなっちゃって
みんなで大合唱
チャチャチャーン(・o・)
チャチャチャーン(・o・)
チャチャチャーン(・o・)
まさにキチガイの家
そして気付く
男のぉ父ちゃんには
茶々を呼べない
チャチャチャーン低
【お見合い】
『うわぁかわいぃ
』
女の子は会うなりサンタに抱きつきました
えー!かわいくなぃぢゃん(・o・)
裸ん坊サンタは、お世辞にもかわいぃとは言えない見た目
なのに『かわいぃ』なんて言われ、サンタは大喜び
なんだか初めて出会ったとは思えないほど二人は意気投合
そぅ、その日はサンタの里親さんとのお見合いの日でした
引き取る前に、サンタがどんな犬かを見に来たのです
ちなみにサンタの里親さんは
中学生の女の子と、そのお母さん
一緒にお散歩に行ったり遊んだり
その日は、とっても楽しい1日でした
そして、夕方になり女の子が帰る時間になりました
すると、女の子が予想外のことを言い出したのです
『連れて帰りたい!』
やだ!(・o・)
しほ丸が思わずそう口走ってしまう前に
お母さんが口を挟みました
『だめ!今日は見せてもらうだけって言ったでしょ!』
そぅ!そぅだよ!今日は見にくるだけだったぢゃん!(・o・)
でも、女の子は
『私、ちゃんと面倒みるから!』
と、必死にすがりつく
サンタにぴったり抱きついたまま…
なんだかね
そんな姿を見せられますとね
柄にもなく優しい気持ちになっちゃいまして
言っちゃいましたよ
『あはは 連れて帰っていいですよ(・o・)』
あはは…泣
しほ丸のバカ
【さよならサンタ】
急遽、貰われていくことになったサンタ
精神的にまだまだ大人になりきれないしほ丸は
貰われていくと分かってから
里親さんの女の子に冷たくしちゃったかもしれません
サンタ…お別れになっちゃった…
最後にサンタを抱き締めて
『ばいばい』って言ってあげたかったんだけど
何にも分かってないサンタは
ちっとも大人しくしてくれない
女の子と遊びたがって
『イヤイヤ』ばっかり
そのまま時間が過ぎて
結局、ゆっくりお別れできないまんまに
サンタが行ってしまう時間になった
女の子にくっついて嬉しそうに車に乗り込むサンタ
ほんと、何にも分かっちゃいなぃ
『サンタばいばい(・o・)』
と、車のドアを閉めた
その瞬間
車の中で女の子に夢中だったサンタが振り返った
そして、急に大暴れするサンタ
普段鳴かないサンタが
車の窓にしがみつき、ギャンギャン吠えた
サンタは、しほ丸達も一緒に行くと思ってたんだね
やっと自分の立場を理解したようだけど
もぅ遅いよ!バカ!
バカバカバカ!サンタのバカ!
だから、ちゃんとお別れしたかったのに!
ほんとにバカ!
バカサンタ…
涙がポロポロ溢れてきた
そして、そのまま
たくさんの思い出だけを残して
サンタを乗せた車は消えていった
【アニーからの便り】
アニーが貰われていってから半年が経った頃
アニーの里親さんから手紙がきた
アニーが貰われていってから起こった色んな事が
1つ1つ日付を付けて書いてあった
アニーは、とっても大切にされていた
毎月のように健診に連れていってもらっていて
歯石取りまでしてもらっていた
それから、アニーのしでかした悪戯も書いてあった
アニーは庭履きを集めては食いちぎってるらしぃ
ボロボロにされた庭履きの写真が添えられていた
あと、アニーは嫉妬もするらしぃ
先住犬の毛の手入れをしていると
アニーは決まって邪魔しにくるらしぃ
うちにいる時は、いつもどこか遠慮深げだったアニー
悪戯なんてしなかったし
自己主張もしなかった
落ち着いていて、賢くて、
弱々しく、悲しい犬
それがうちにいた時のアニー
最後に1枚の写真があった
落ち着いた風格のある先住犬の後ろから
ひょっこり顔を出している
子犬のようなイタズラっ子顔のアニー
『アニー』
この名前を付けた時のことを思い出した
よかった
アニーは、きっと
これからずっとずっと
幸せ
最後のひと時まで
彼女に幸せあれ
【保護された時のサンタ】
http://i.tls.org/p/pipic/p.cgi?p=1bbeDstb8ITgcJ1
恐
長い毛にはうんちや泥が絡み付き
仕方なく裸ん坊に
【うちに来た頃のサンタ】
http://i.tls.org/p/pipic/p.cgi?p=1bTMbQgcBdwaYJ1
里親募集用に撮った写真
かわいく撮らなきゃなんないのに
何回撮ってもかわいくなぃ
【心を開いたサンタ】
http://i.tls.org/p/pipic/p.cgi?p=1bfohtU7IL-MgJ1
ある朝突然サンタの目が変わった
理由は分からないが
性格も変わった
【老人ボケ】
ルビーは『賢かった犬』だと思います
その証拠に
ルビーは『こら!』という言葉に敏感に反応します
そして
『こら!』と言われたことについては、二度としなぃ
ように努力してます
しかし、老犬ルビーには限界があるようで
おしっこだけは、どうしても我慢できなぃみたいです
家の中でおしっこしたらいけないのは
とってもよく分かっているんだけど
我慢できずに
ジャジャジャジャーー
んで、逃げる
一目散に…
まぁ、こればっかりは仕方がなぃことなので
きつくは叱らないようにしてるんですが
ただ1つだけ、お願いがあります
頼むから逃げるのは
おしっこを終わらせてからにしてくれ
ルビーのおしっこの跡は
ルビーが粗相をした場所から
一度右往左往し
寝床まで続く
掃除が大変だわ
【ルビーの宝物】
ある日、会社から帰ると
ルビーの顔が変だった
いつもより丸っこくて
何か無理してる顔
ぉ母ちゃんいわく
口に骨付き唐揚げが入ってるらしぃ
もぅかれこれ2時間ほどその状態とのこと
いやいや、いくらなんでもおかしぃでしょ
きっと口に挟まって取れなくなってるんだろうと、思い
ルビーに『出しなさい(・o・)』と手を差し出してみた
出さない
やっぱり取れなくなってる!ということで
ルビーの口をこじ開ける
すると
『アゥ』
と、意図も容易く唐揚げが落ちてきた
慌てて唐揚げをお腹の下に隠すルビー
ほほぅ骨付き唐揚げが大き過ぎて食えないんだな(・o・)
唐揚げを小さくしてやろうと手を出すと
今度はなんということか
『アワワワァン』
と抵抗しやがる
腹が立つので
『こりゃ!(・o・)』
と無理矢理奪い取ってやった
慌てて奪い返すルビー
んで
ゴクン
ゴクン(・o・ノ)ノ
飲み込みやがりました
バカデカぃ唐揚げ1個
しかも骨付き
その日の夜は、恐くて恐くて眠れませんでした
ちなみにルビーは
翌日、
粉々に砕けた骨混じりのウンチを
とっても痛そうにしてました
メデタシメデタシ
【幸せな生き方】
水の都 大阪
そんな大阪の下町にかかる小さく汚い橋
そこに1軒のダンボールハウスがあった
他を寄せ付けない異質な空間
鼻を塞ぎたくなるような異臭
ここの家主であろう恐ろしい目付きの爺さんは
通行人をまるで敵視するように睨み付ける
そんな爺さんの傍らに
1匹の老犬が横たわっていた
その犬は
老犬と認識するには時間がかかるほど
薄汚れ、衰弱しきっていた
大きく灰色の体は
肋骨が浮き出て
その骨と骨の隙間は
皮膚病なのか床ヅレなのか
えぐれた身が朽ちていた
気持ちが悪い
これが正直な感想だった
でも、なんだかその犬が気になって
私は毎日その橋を見に行っていた
ある時
『ちゃんと餌あげてるのかしら?かわいそうに』
とヒソヒソ話す通行人とすれ違った
『もぅ、あの犬はご飯なんか食べられませんよ』
そう言ってやりたかったが言えなかった
またある時
爺さんが恐る恐る自分の毛布を犬にかけている姿を見た
爺さんは椅子に座って寒そうにしていた
そんな日が数週間続いたある日
いつものように橋のところに行くと
爺さんは独りでポツンといた
犬の姿はなかった
ぉ爺さん
あなたの犬は
とっても幸せだったと思います
哀しげな爺さんの背中に
心の中で声をかけた
【変な特技】
茶々には、おもしろい特技があります
その名も
『茶々落とし』
どんなに大興奮で大暴れしていても
無理矢理抱き抱え
キュッとすると
コテッて寝ちゃいます
しかも、そのままスヤスヤ夢の中
かわいぃ!(・o・)
この特技が本当にかわいくてかわいくて
茶々は、一日に何回も色んな人に
この『茶々落とし』を食らわされています
そうこうしてるうちに
茶々は自分で抱かれると寝ちゃうことに気付いたのか
抱かれるのを嫌がるようになってしまいました
でも
所詮、子犬の力
どんなに抵抗しようが
やっぱり無理矢理抱かれて
コテッ
いったぃなんなんだろ?
子犬ってみんな、こんなんなのか
【犬社会の掟?】
うちの近所には、とっても大きい黒ラブがいます
どっしりと落ち着き、賢く温厚なその黒ラブは
近所でも有名なお利口さんです
どんな犬にも優しく
この辺の犬達は、みんな黒ラブを慕い、なついています
ルビーも犬社会に仲間入りさせるために
この黒ラブの家に挨拶に行かせました
他の犬同様に新入りルビーを優しく迎える黒ラブ
うんうまくいった(・o・)
と思ったその瞬間です
ブリブリブリ
なんということか
ルビーのバカが
黒ラブの家の前に
でっかぃうんち
それを見た瞬間
普段、あんなに大人しぃ黒ラブが
バウバウバウバウ
あぅ(・o・ノ)ノ
怒りよりました
ていうか、怒るんやぁ
それからというもの
二度と黒ラブに仲良くしてもらえなかったルビー
自業自得
【ルビーの過去】
『お前、なんでこんなことになっちゃってるのよ笑』
目の前でシッポフリフリのルビーに
しほ丸はよくこんな質問をしていた
そぅ、そんな疑問が湧いて出てくるほど
ルビーには、かわいがられていた形跡があった
外飼いが一般的なビーグルのくせに家飼いなところ
人間に対する警戒心がないところ
人間のベッドに潜り込んで寝るところ
お散歩の時間が長いところ
躾けがいき届いているところ
きっと、暖かい家庭で大切に溺愛されて幸せな時間を過ごしていたはず
なんでこんなとこにいるの?
なんでこんな痩せ細っちゃってるの?
なんでお前は探してもらえないの?
恐いだろう…不安だろう…
かわいがってくれたお前の飼い主は、
助けにきてはくれなぃのか?
お前は、どこでどんな風にどんな理由で捨てられた?
捨てられた時、飼い主にはちゃんと泣いてもらえた?
ねぇねぇ、ルビー
答えてよ
ルビーと話がしたぃ
【茶々が消えた】
庭につないでいたはずの茶々が消えた
茶々がいるはずの場所には
食いちぎられた紐と
踏み荒らされた大量のうんちだけが残っていた
あちゃ〜(ノ_・`)
こりゃ、えらいこっちゃです
茶々は走っている車に飛び付いていく癖があるので
余計に心配です
慌てて茶々を探しに行こうと玄関を出かけた
その時です
『おたくのわんちゃん預かってますよ♪』
との電話がきました
おぉ神様
ほんと、迷子札付けててよかったです
そして
急いで茶々を保護してくださったお宅に行き
ピンポンを押すと
出てきましたよ
超ハイテンションの茶々が
しかも家の中から
『すんません、家にまで上げていただいちゃって(・_・`)』
しほ丸が謝ると
『いぃんですよ♪とってもかわいかったですから(^-^)』
と、なんとも優しいお言葉
ほんと、いい人でした
結局、いっぱぃ『ごめんなさぃ』言って
無事に茶々を連れて帰ったのですが
帰ってから思い出しましたよ
踏み荒らされた大量のうんちの存在を
茶々
お前、その足で家に上げてもらってたんだよな
あちゃ〜(ノ_・`)
【ルビーのシッポ】
うちに来たばかりのルビーは、
シッポをキュンと内側に巻き込んでいた
1日中ずっと
ご飯の時も
おやつの時も
散歩の時も…
別になついてないわけでもなぃのに
シッポは内側にキュン
ルビーはシッポが動かないんぢゃなぃの?
そぅ思ったくらぃ
でも、日が経つにつれて
ルビーのシッポは少しずつ少しずつ角度を上げていった
ほんとに少しずつ少しずつ…
1か月くらぃ経って
やっとルビーのシッポは完全に上がった
一種のバロメーターみたぃでおかしかった
ていうか
来た頃にあんなにシッポ丸め込んでいたくせに
今や、シッポをピンと上に向けて
ご機嫌にフリフリして歩き回っている姿が
なんだかちょっと生意気に思えてきて
思わず、歩いてるルビーにイタズラしたくなった
エィや(・o・)
歩いているルビーの足を引っ掛けて
こかす
ズベン
年寄りルビーは、見事にこける 笑
うほほほほ(・o・)
それを見て大喜びのしほ丸
そして
お母ちゃんに怒鳴られる
『こらなんてことすんの
』
慌てて逃げるルビー
いやいや
お前が怒られたんぢゃないから
【サンタが噛んだ】
無事に里親さんに貰われていったサンタ
でも、しほ丸は1つだけ気になってる事がありました
サンタが貰われていく時
里親さんのお母さんが嬉しそうぢゃなかったこと
お母さんは、サンタを気に入ってないのかなぁ?
そぅ思ってました
そんな時、お母さんから電話がありました
『あの〜、今日サンタが噛みまして…』
ありゃ(_゚゚)
きっと返品だ
『やっぱり返します』
そんな次に出てくるだろう言葉を予想して、身構えました
ところが
次にお母さんから出た言葉は
『どうしたらいぃんでしょうか…』
こんな言葉でした
サンタを返すのではなく
サンタを治す方法を聞いてきてくれた
それがとっても嬉しかったです
このお母さんはサンタと一緒に生きようとしてくれてる
サンタとうまくやっていく方法を模索してくれてる
しかも
サンタが噛んだのは
耳の中の毛を切ってた時だそうです
耳の毛を切るといぅ行為は
なかなか誰もがする行為ではありません
お母さんは、ちゃんと面倒みてくれてました
そして、その時、初めて理解できました
サンタを引き取るときに
お母さんが笑わなかった理由
お母さんは
『犬を飼う』という事の責任の重さを
しっかり分かってたから
笑わなかった
聡明で素敵なお母さんです
【ルビーとぉ父ちゃん】
なぜか人間と遊ぼうとしなかったルビーが
初めて、しほ丸と遊ぶようになった日のお話です
『ルビルビルビルビルビー(ノ・o・)ノ』
と、しほ丸が追い掛けると
ルビーは、楽しそうに逃げ回ります
逆に
『ルビルビルビルビルビー(ノ・o・)ノ』
と、しほ丸が逃げると
ルビーは、これまた楽しそうに追い掛けてきます
『見て見てルビーが遊ぶよ
(・o・)』
しほ丸がぉ父ちゃんに報告すると
『そんなん、別にいぃよ(・。・)』
と冷めた反応
『ぉ父ちゃんも、やってみ(・o・)』
と、勧めても
『そんなん興味なぃよ(・。・)』
と、かわいくなぃ
結局、ルビーと遊ぶことなく自分の部屋に行ってしまったぉ父ちゃん
しかし
しばらくすると
ぉ父ちゃんの部屋から
ドタバタドタバタと音が
ん〜
怪しい…
そっとぉ父ちゃんの部屋に忍び寄り
一気にドアを開けました
慌てて振り向くぉ父ちゃんとルビー
部屋の真ん中で二人でつっ立ったまま…
『なぁにしてんのぉ?(・o・)』
と、ちょっといぢわるな質問をしてやると
『なんにもしてないよ(・o・)
』
と、なぜか激怒
そして
そのまま、ルビーを引きつれてベッドに潜ってしまいました
ほんと、かわぃくなぃ
【さよならルビー】
ルビーの里親さんは
ベンツに乗った恐面のおっちゃんでした
でも
とっても目は優しかったです
昔、ビーグルの子犬を飼ったんだけど
1週間で盗まれたらしく
『なんだかあの時の犬が戻ってきたみたぃですね』
と言ってました
ルビーがお茶菓子を覗き込んできたので
『こりゃ!(・o・)』
と怒ると
『いぃよ 一緒に食べようね(^-^)』
と、ルビーに分けてあげていました
『ルビーは1匹で不安になると吠えちゃうかもしれません』
と伝えると
『いぃですよ 吠えたら会社に連れていきますから(^-^)』
と言ってくれました
ほんとに優しそうな人で
安心できました
ルビーもとってもなついていたので
ますます安心できました
ルビーは、大人しくおっちゃんに抱かれて行きました
ルビー、元気でね
お別れも3代目になると
少し余裕ができました
だって
アニーもサンタも
あんなに幸せになれたんだから
【わんわんビーグル再び】
ルビーが貰われていった次の日
『ルビーが1晩中吠えたので返品したい』との連絡がありました
なんだかおかしぃ
ルビーは、家の中にいれば吠えないはずなのに
ルビーを今どこで飼ってるか聞きました
玄関でゲージに入れて飼ってるとの答えでした
はぁんルビーはゲージが恐いんだ
つまり
ゲージから出してあげれば吠えなくなるはず
でも
おっちゃんはゲージから出してはくれませんでした
何を言っても
『返品したぃ』の一点張りでした
多分
返品したい理由は
それだけぢゃなかったんだと思います
年寄りルビーが思ったよりかわいくなかった
こんな理由なんだろうなって思います
老犬は
子犬みたぃなかわいさはなぃですし
若い犬よりもずっと手がかかります
おっちゃんのイメージしている『犬』ではなかったんでしょうね
ルビーはとってもなついていましたし
おっちゃんも優しそうな人だったので
できることなら上手くやってほしかったんだけど
仕方ないことなのかもしれません
おっちゃんには、その器がなかったんですから
『今すぐ取りにきてくれ!』
と、おっちゃんはしつこく言ってきましたが
結局、ボランティアさんの車の手配がつかず
3日後にルビーを引き取りに行くことになりました
【死にかけ人形】
しほ丸には、とってもかわいがってた犬がいました
しほ丸が5歳から22歳まで飼ってた犬です
17歳で老衰で死にました
少しずつ少しずつ色んな事ができなくなって
1年くらぃ寝たきりになった末
最後、ボロボロになって死にました
床ズレがひどく、体中傷だらけで骨が見えてました
おしっこもうんちも垂れ流しになり
真っ白の毛はいつも薄汚れていました
我が家には、そんな当時のアイツそっくりのぬいぐるみがあります
たまたま景品で貰った気持ち悪いぬいぐるみなのですが
なんだか捨てきれずに
ずっとリビングに放置されてます
ある日
茶々がおもちゃをくわえて近づいてきました
『ねぇねぇ、これで遊ぼうよ』
そんな感じです
しょうがなぃなぁ(・o・)
と、茶々のくわえている物に目をやると
な
なんてこった
あの死にかけ人形ぢゃないですか
死ぬ寸前のかわいそうなかわいそうなアイツが
新参者の子犬に食われてる(p_q)
思わず
『メッ(`・o・)ノ』
と取り上げてしまいました
何で怒られたか分からず
キョトンとする茶々
ごめんね
人間には色々あるんだσ(・_・`)
【ルビーおかえり笑】
しほ丸の家の前にボランティアさんの車が止まると
ルビーが勢いよく飛び出してきました
そして、一目散に家に入り
しほ丸達に飛び付きました
家族全員1人ずつに
順番に飛び付くルビー
シッポを丸め込んだまま
その目は
『私、恐かったのよ!恐い目にあったのよ!』
そう訴えかけてるようでした
そして
ひと仕切り大暴れしたルビーは
よほど疲れていたんでしょうね
そのまま
寝床に入って眠ってしまいました
不安な思いさせちゃって、ごめんね…
寝ているルビーの体に手を置くと
ルビーは寝返りをうち
しほ丸の手に顎を乗せました
ルビー
ごめんね
お前には
もぅ一度不安な思いをさせなきゃならなぃと思うよ
だけど
もぅ絶対に次が最後になるように
いぃ里親さん見付けてもらうから
だからね、ルビー…
だから、もぅ一度だけ…
もぅ一度だけ我慢してね
すっかり安心して眠りにつくルビーを見て
心が痛んだ
【大人の階段】
子犬の茶々は、まだまだおしっこが上手にできません
足を上げずにジャーです
小さいチワワも
かっこよく立派にピンと足あげてジャーなのに
大きな茶々が
女の子みたぃに、へなちょこジャー
そんなまだまだ赤ちゃんな茶々ですが
ある日
とんでもなぃ事をしました
いつものように茶々とジャレて遊んでいると
なんだか様子が変
その表情
そして
その腰つき
貴様…
サカリを覚えやがったな
『お前、足あげておしっこもできないくせに生意気なんだよ(・o・)
蹴』
ほんと、どこで覚えてきたのか
お母さんは悲しい(p_q)
【新しい里親さん決定】
ルビーが返品になってから
また同じような生活が戻ってきた
再び垂れ下がってしまっていたシッポも
またピンと上に向けてフリフリ歩くようになった
そんな光景が当たり前のようになってきたちょうどその頃…
ルビーにまた新しい里親さんが現れた
せっかく元に戻れたのにね
ルビーの小さな体に与えられた
あまりにも重すぎる心の負担
またボランティアさんが迎えにくるとも知らずに
ご機嫌にシッポフリフリ歩くルビーの姿が
あまりに痛々しくて…
思わず抱き締めてしまったりした
ルビーはボランティアさんが来たら怯えるだろう…
教えてあげたいな
お前の不安の先には
大きな大きな安心が待ってるよ
だから
ちょっとだけ我慢しようね
新しいルビーの里親さんは
和歌山にあるみかん農家に囲まれた家
家飼いをしてくれて
ルビーの事情もよく理解してくれてる
何件かの応募の中から
ボランティアさんが面談して
選りすぐって決めてくれた里親さん
だから、ちゃんとかわいがってくれるはず
ルビー
大丈夫!
大丈夫だよ!
一生懸命訴えるしほ丸に
『何の話ですかね?』
とルビーは不思議そうな顔して
『お手』をしてきた
【今度こそさよならルビー】
ボランティアさんの姿を見ると
それまでご機嫌に遊んでいたルビーは
ピタッとシッポを丸めた
そして
そのまま何の抵抗もなく
黙ってボランティアさんについていった
まるで
この時が来るのを分かっていたように…
振り向くことなく車に向うルビーの後ろを
しほ丸は、少し距離を置きながら歩いた
なんだか声をかけてはいけなぃ気がした
長い沈黙のまま
ルビーが車に乗り込んだ時
ルビーと初めて目が合った
表情のなぃ目
何かを悟り、諦めた目
思わず声がこぼれた
『ルビー…』
その声を聞いた瞬間
ルビーは、慌てて立ち上がった
そして
急に目をキラキラさせて
車から飛び降りようとした
ルビーは待ってたんだと思う
黙って連れていかれる間中ずっと…
『ルビー!行かなくていいよ(・o・)』
そんな言葉を…
でも
しほ丸は降りてこようとするルビーを
両手で車に押し返した
何やってんだろ…自分…
理屈では間違えてないと分かっていても
今、目の前でこんなに不安そうなコイツを
裏切った自分が悔しかった
本当にごめん
ルビー…
両手に残されたルビーの抵抗の感触が
いつまでもしほ丸を責めていた
【茶々の期限】
実は、我が家で預かる犬はルビーで最後のはずでした
お姉ちゃんの子供が産まれる予定なのと
しほ丸が就職して面倒をみれなくなったから…
ところが、ある日なぜか茶々はいました
保健所に送られる日になっても預かり先が見つからなかった茶々を
ボランティアさんがダメ元で我が家に連れてきた
そんな感じです
期限は1か月
それまでに預かり先が見つからなければ
茶々は保健所で殺処分となります
捨て犬茶々は子犬のままに
未来にたくさんの可能性を抱えたまま
飼い主と育むはずの喜びや愛情や信頼なんて
そんなもん知るはずもないまま…
理由もなく殺される
本能で感じる『死の恐怖』に
何の抵抗の手段も持たなぃ幼い茶々は…
てさぁ(・o・)
無理に決まってるぢゃん
我が家から保健所に見送り?
できなぃできなぃ笑
どうせ、情が移って延期延期になるね
間違いなぃ
というわけで
なんだかんだでボランティアさんの手中にハメられたしほ丸一家であります
【お別れ】
茶々の期限がやってきた
茶々は新しい里親さんではなく
新しい預かりボランティアさんのところに行った
迎えが来ると
茶々は素直についていった
それが当たり前のように…
茶々は知らない
この世の中に安住の地というものが存在することを…
生まれてから数か月で捨てられ
警察や保健所を経験し
しほ丸んとこにやってきて
ここでも、またお別れを強いられる
生きるとは、こういう物だ
茶々は、そうお勉強していってるに違いない
違うよ!茶々!違うんだよ!
犬はね
犬は…
一番大好きな飼い主さんと
ずっと一緒に暮らすもんなんだ!
こんなこと
結局、飼ってやれなぃしほ丸が言ったって
何の説得力もあったもんぢゃなぃんだけどね…
『この子、ここが好きって仕草してますね(^-^)』
そう言ってくれたお迎えのボランティアさんの言葉が
心に刺さった
預かりボランティアをして誓ったこと
犬を捨てないということ
↑当たり前
捨てた人も、別に喜び勇んで捨てたわけぢゃなく
とっても大きな事情ができて
苦しんで苦しんで、泣きながら捨てたんだと思う
捨てた子の幸せを心から祈りながら
今も良心の呵責と戦い続けているんだと思う
うちに来た子達の元飼い主さん達に教えてあげたぃ
あなた達から引き取った子達は
とっても幸せになりましたよ
ちなみに、茶々も来週、学校の先生をしてる里親さんに貰われるそうです
ただ、
うちに来た子達以外の消息は分かりません
運よく幸せになった子もいるでしょうし
当たり前のように、殺処分になった子もいるでしょう
でも、
殺処分された子も元飼い主さんを恨んだりはしてなぃと思います
そんなに、犬は賢くなぃですから。
自分が何か悪いことをしたから殺されたって
単純に、そう理解しながら殺されていったと思います
預かりボランティアをして分かったこと
犬は、人を恨むことを知らないということ
大きな裏切りを受けても
ずっとずっと、人を信じてるっていうこと
だから、誓った
犬を裏切らない
犬を捨てない
ちょっと犬を飼うのが恐くなりました
最後の預かり犬、茶々をお見送りしてから、2週間
『犬がいなぃって、寂しいねぇ』
なんか話していたら
『実は…』
と、お母ちゃん
とんでもなぃ事を打ち明けてきましたよ
『実は…
明日、ダルメシアンが来ることになっちゃったテヘ』
はぃ
あなた、今何て言いました?
しほ丸がもぅ面倒見れないから、
犬は預からないって決めたぢゃなぃですか
『だって、かわいそうだったんだもん!』
と、お母ちゃん
んで、なんで今の今まで黙ってたのさ!
『来ちゃったら、もぅ断れないかなと思って』
いかん病気だ
我が家は、おかしな罠に填まり込んでしまったみたぃだ
というわけで
お母ちゃんの既成事実作りは見事に成功し
翌日には、5代目預かり犬がやってきた
はぁ…
茶々を手放した意味は何だったんだ
【ポンゴ(・o・)】
その犬の名前は、一瞬で決まった
ポンゴ
ご存じ、『101匹わんちゃん』のお父さんの名前です
両耳に綺麗に入った黒い柄
強く優しく逞しく
凛とした立ち姿
それでいて、ちょっとマヌケな一面もあり…
まさに、『101匹わんちゃん』で見た、あのポンゴだ(・o・)
こいつ、絶対、高かったよ!
15万はしたね!
いやいや、20万はするよ!
あまりに綺麗なダルメシアンに
なぜか値踏みを始めるしほ丸一家
すんません、みっともなぃ家で
かくして、貧乏しほ丸一家は
我が家に似付かわしくなぃ『かっちょいぃ犬』ってヤツを連れ回せることになりました
【賢い!】
ポンゴは、すぐにぉ父ちゃんをボスと決めた
常にぉ父ちゃんの右横にピタッとひっつぃて、
キリッとおすわりをしている
みんなの命令も、よく聞く
『おすわり』や『お手』はもちろん
『待て』や『おあずけ』、『ハウス』もきちんとできる
多分、もっとたくさん出来る事があるはずなんだけど
やり方が分からない
家にも、勝手にあがらなぃ
机の上のご飯も、勝手に食べない
人間の目を、ジッと見つめて
許可を待つ
訓練を受けた犬だ
それは、見て明らかだった
最近は、大型犬を飼う時、
子犬の頃に訓練に出す人が増えている
訓練って、すごぃ
さすが、金持ちの犬は育ちが違うね(・o・)
ちなみに我が家は
『は犬に美容院だと
ふざけるな
』
とか言いながら
昔飼ってたプードルを、
我流にザンギリカットにしていた家です
えぇ、よく『何の雑種ですか?』と聞かれてましたよ
【賢い】
しほ丸が大好きな大好きなスィートポテトを食べていると
ポンゴがやってきた
賢いポンゴは
ほしくてほしくて堪らないのに
お利口におすわりをして待つ
わざわざポンゴにあげるのが面倒臭かったしほ丸は
これ幸いとばかりにおすわりポンゴを無視してやった
すると、ポンゴのヤツ、待ちきれなくて鼻をヒュンヒュン
それでも無視していると
バレなぃくらぃに、少しずつ少しずつにじり寄ってきた
キッと睨み付けてやると
ヒューゥーンと不満げに後づさり
うほほほ、賢い犬はえぇのぉ(・o・)
なんだか偉くなったみたぃで威張りくさるしほ丸
そして、天罰は下った
プッシューン
ギャウ(_゚゚)
しほ丸のスウィートポテトが
しほ丸のスウィートポテトが
ポンゴの遠隔攻撃やられました(p_q)
ポンゴの大きなくしゃみにより
ポンゴのヨダレだらけになっちまったスィートポテト
食えるはずもなく
敢えなくポンゴのおやつになりました