莫切自根金生木

|HYPER|INDEX|TOP|FASTREAD|

0030.温暖化対策(杓子(★))2008/07/07(月)09:11

「貴社では何か、温暖化対策をしていらっしゃいますか?」
「そうですねぇ…、早めにエアコンをつけてます」


0029.時候ネタ(杓子(★))2008/06/17(火)21:35

 暑くなって来た所為だろう。
最近とみに頭が悪い。
温暖化の影響もあるかもしれない。
これはもう、地球規模の人災といって過言でないかも知れない。
文章が書けない。
考えがまとまらない。
会社でも仕事が難しい局面に差し掛かったりすると、
「俺は、ビッグシールド・ガードナーを守備表示で召喚して、ターンエンドだ!」
とか、とりあえずライフポイントを守るその場しのぎの考えしか浮かばなくなる。

ニコ動で遊戯王DMを見まくったせいもあるかも知れない。

とにかく、こんなことでは仕事もままならない。
只でさえ慣れないVBでのインターフェース設計ばっかりやらされて苦しんでるのに…。
 しかし、どんなに絶望的な局面でも、決して諦めないのが真のデュエリストだ!
俺はこの一枚に全てをかける!
ドロー!


0028.普通の日記(杓子(★))2008/06/05(木)23:59

 会社のPCを新しいものに換えた。
で、壁紙探しをした。
プログラマ(特に制御系)の中には、壁紙を表示するとメモリを食うとか負荷がかかるとか言ってくすんだ青色のデスクトップで作業したがる屋からも未だに居るが、何時の時代の感覚だよ(笑)。
僕は気に入った壁紙が無いと作業が出来ない。
やっとディスプレイの解像度も上がった事だし、是非とも新しいPCに換わった幸福を実感させてくれる素晴らしい壁紙を手に入れなければならない。
 色々探したよ。
3DCG、生物写真、フラクタル系、映画系。
で、映画「300」の壁紙にいいのがあったら良いな、と思い物色していたのだが、どれもイマイチ。
何故かと考えた。
あんなに迫力あって痺れる映画だったのに、どうしてスパルタ兵たちの雄姿を写した壁紙に何か物足りなさを感じてしまうのか。

 さっき分かった。
洗い物をしてるときに突然分かった。
僕が痺れたのは、地を埋め尽くすように群れて迫り来るペルシャの軍勢の映像だったんだ。
地響きとともに、自信満々で僕らを殺しに来る無数の敵の姿だったんだ。
あの映画の最大の快感は、圧倒的な勢力を前に、心の内で自らの死を決意して、その上で「ただでは死なねぇ、お前ら皆道連れにしてやる」と、筋肉少女帯の「221B戦争」「タチムカウ」のような究極の「キレ」状態になるスパルタ兵にシンクロして、心のリミッターを解除する瞬間にある。
その思いを最も掻き立てるのは、頼りがいのある強靭なスパルタ兵ではなくて、圧倒的なペルシャ兵の群れの映像だったんだ。
ねえかなぁ、ペルシャ軍壁紙。


0027.掃除の日は、金曜(杓子(★))2008/05/24(土)03:16

 週に一度の、社内清掃の時間のことである。
いつもの如く「業者雇えよなぁ」等とこぼしながらだらだら作業をする僕に、部長が言った。
「掃除もできんやつにプログラミングはできんぞ」

美味しい発言である。
早速そこここから改訂版の提案があった。
「そうだ。掃除もできんやつに管理職はできんぞ」
「むしろ、掃除もできん管理職はプログラミングもできんぞ」
「喧嘩も出来ん奴にはホントの友情なんか築けんぞ」
「『ホントの』を入れて反論を封じるところが姑息でいいな、それ」
「喧嘩もできんやつに掃除が出来るか」
「どいたどいたー!喧嘩祭りじゃー!」
だんだん勢いだけになってきた。
「掃除もできんやつに女の子の気持ちなんて分かる訳ないのよッ!」
「掃除もできないやつにあの場面でスクイズが決められるか?」
「肺呼吸もできんやつに陸上生活はできんぞ!」

本来は、地味で辛い作業の次に高度な要求を持ってこなくてはならないのだ。
それでこそ、「慢心をいさめる感」がかもし出される。
「ドキュメント作りが出来ん奴に、プログラミングはできんぞ」
正論すぎる。
「論理演算のできんやつにマイクロソフトは倒せんぞ」
こんな感じ?
「掃除もできんやつに、マイクロソフトは倒せんぞ!」
うお!なんか掃除する気が湧いてきた!


0026.小説 封霊探偵タカハシ 序 5(杓子(★))2008/05/11(日)04:58

ほっとした様子で表情の緩んだ彼の手から、僕はノートを取り返した。
「まずは大々的に発表しないで、僕のよく書き込むBBSに上げてみよう」
「ありがとう、いいんだ、どこでも。ただ、僕と言う人間が密かに悪と戦って来た事を、この世に残して置きたかっただけだから」
これから死ぬ積もりかと思える発言だったが、変に聞き返して余計な相談を受けるのも嫌だったので、そこには触れずにおいた。
「じゃあ、この題名もわかりにくいから変えていいかな?
下に書いてあるこの『封霊探偵』てのが格好いいから、封霊探偵佐藤政義で…。うーん、佐藤か…。
なんかさ、秘密組織だったら、コードネームとか無いの?ホワイトファングとか、イーグルとか、新宿鮫とか」
「ああ、僕らの組織は、全員同じコードネームなんだ。高橋って言う」
「全員同じならコードネームの意味無いじゃないか。どうやって区別するんだよ?」
「名前が違うんだ。僕はエースだったから『高橋一郎』だった」
「あー、2番目に使える奴は『高橋二郎』だったんだ」
「いや、2番目は女子だったから『高橋不二子』」
「あ、そう」
いいオッサンが「女子」とか言うなよ、と思いつつ僕はノートを自分の鞄に入れた。
「じゃあ、題名は『封霊探偵タカハシ』でいいな?」
「うん」

と言う訳で、僕はここにその手記を発表していくことになった。
内容は彼の書いたまま(と、僕の想像するもの)だが、文章は僕が好きに変えさせてもらう。
事実に反する表現が含まれていても、それは佐藤のせいなので悪しからず。
それでは、佐藤政義(本名)(37才)原作、杓子脚色、『封霊探偵タカハシ』の始まり始まり〜


0025.小説 封霊探偵タカハシ 序 4(杓子(★))2008/05/11(日)04:31

『銀行には霊が多いことは周知の事実だが、決して郵便局も侮れない。郵便局は民営化し、ゆうちょ銀行と郵便局になったわけだが、ゆうちょ銀行の方がとりわけて特に霊が多い。
私は定期預金を崩したいんですがと言った訳だが、霊の憑いている女は、通帳をお持ちで無いとちょっとお手続きでき兼ねますと言った。
私は別にその定期が無くても当然生活に困ることはないのだが、母が私名義でしていた定期預金を私が崩すことを拒む社会に腹が立った…』
そこまで読んだとき、僕の手からノートが奪われた。
「引き受けてくれるんですか?」
佐藤が聞く。
部外者には読ませない構えのようだった。
「何で僕に持ってきたの、その、手記を発表しようって話」
彼は、暫く何も言わずにただ口の周りをぴくぴくさせていたが、やがて
「僕の文章って、難解すぎてわからないとよく言われる訳です」
と、語り始めた。
「それで、会社で文章書くのが上手いと言われていた杓子さんに、普通の人が読みやすい文章に直してもらって、発表してもらおうと思った訳です」
「ああまあ、僕の文章はひらがな多いし、読みやすいよね。意味も通ってるし」
「ほんとは、一般人が知ってはいけないことですし、悪用されたら大変なことなんですけど、杓子さんは人柄も安心できると思って、見込んでのお願いです」
彼の、虚仮脅しの四字熟語や聞き齧りの言い回しを散りばめた、回りくどくて唐突で文法的に正しくない文章を果たして平易で簡潔なものに変換できるか?
また、それ以前に本当に彼の書いたものに意味や筋道があるのか?
不安は大きかったが、先程読みかけた支離滅裂な文章の続きが知りたいと言う欲求に負けた。
「わかった。引き受けよう」


0024.小説 封霊探偵タカハシ 序 3(杓子(★))2008/05/11(日)04:02

幸い彼は僕の言葉など耳に入っていないようだった。
「それでね、ご迷惑でなければ、僕の書いた手記をどこかに発表してもらいたい訳です」
「はあ?」
どこをどう考えればそんな面倒な事がご迷惑で無いかも知れないと思えるのだろう。
一瞬あっけにとられている間に、彼は鞄の中からノートを一冊取り出した。
「これが手記です」
彼の書く文章がどんなものか、僕は良く知っている。
少なくとも仕事上の文書では、非常に頼り無い日本語を書く男だった。
彼の書いた「手記」なるものを読んでみたいという好奇心に、僕は負けた。
ノートを開くと、
『内閣調査室付属(外郭団体)所属 心霊対策委員 佐藤 政義 手記』
と、ページの上に題名らしきものが大きく書いてある。
下に、『別名、封霊探偵』と小さく書き添えてあった。
「なにこれ」
「だ、題名」
「本名公表していいの」
「いいです。や、ま、まずいか。まずいでしょうか?どうしましょうか?」
「まあ、好きにすればいいですけど」
本文に目を通すと、
『近年の若者達は、非物質的なる存在や霊的存在を見落とし、ないがしろにし、強烈なしっぺ返しが待っている。
物質世界の欲望に感性の鈍りたる愚者には到底気付き得ぬ深遠がある。
私は、内閣府の依頼でいわゆる悪い霊と戦う仕事をしている訳だが、そこでも社会の歪みが作り出した現代社会の巨大なシステムの生み出した悪との戦いの毎日である。
この度私は、孤独な戦いの日々の赤裸々な報告をすることで、現代社会に警鐘を鳴らし、私の日々の戦いと苦悩、哀しみ、真実を見てきたものだけが味わう深い悲しみの全てを、誰かに分かち合いたいと思い、この手記を書こうと思います。』


0023.小説 封霊探偵タカハシ 序 2(杓子(★))2008/05/11(日)02:54

 「あのね、杓子さん。僕はあなたを信頼してるという訳ですよ」
かつて会社で毎日のように聞きながら聞き慣れるという事がなかった不明瞭な早口で彼は言った。
「僕はね、あの、社内の中ではいわゆる負け組グループ的なね、そういうラベルを貼られる会社員と思われがちなきらいがありがちですけどね、実のところ」
息を継ぐ間があって、
「僕の真の姿は、ある任務なんですよ、秘密任務。秘密なんですけどね、国関係の。国関係の秘密の部署に雇われている秘密工作印なんですよ、いわば」
僕は何も言わずに頷く。昔は無能なだけで壊れては居なかったのになあ、とぼんやり考えた。
「駅前第2ビルのチケットショップの横あるでしょう?何って、閉まったシャッターが。そうそう、JTBの前の。そこが秘密の支部なんですよ。自治省の。違うか、内務省の。何か、公安関係の部署ですよ。そこで雇われたんです。
重要な秘密任務なんで、秘密なんですよ。ただの民間人のふりしなきゃいけない訳です。
あなたの会社に居たときもね、その任務が気になって、仕事に身が入らないこともヤブサカでなくて、それで結果として僕自身無能社員というような立場に居た訳ですよ。
でもね、僕はもう嫌だ。今こそ真実を世間に知らしめようと思った訳です。僕が無能だと思う人ばかりでね、もう、そんな人ばっかりで、僕はもう、不公平でしょう?」
何だか解らなかったが語尾が質問になっていたので、狼狽えつつも答を返そうと僕は口をぱくぱくさせた。
彼は構わず先に進む。
「もうね、ぶちまけます。僕の毎日の戦いの日々を、手記にして発表する訳です」
「しゅきにすれば?」
思わず言ってしまった。


0022.小説 封霊探偵タカハシ 序 1(杓子(★))2008/05/11(日)02:33

 先日、久しぶりに元同僚から電話があった。
とにかく使えない奴で、彼が辞めた時は正直ほっとしたものだった。
特に個人的に親しくしていた訳でもないので、「明日会いたい」と言われた時には、悪い考えが頭をよぎった。
新しい会社の営業で、何か売りつけるつもりじゃああるまいか、とか、まあ、そういう類のことだ。
しかし、結局僕は彼に会いに行った。
何故かって?
彼にどんな企みがあるにせよ、僕はそれに引っかからない自信があったからだ。
自分の能力を信頼してたわけじゃない。
彼の無能に確信を持っていただけだ。

 会社の近くのファーストフード店で待ち合わせた。
やがて現れた彼は、ワイシャツにカーデガンという、昼休みの市役所職員のような出で立ちだった。
油染みた感じの髪がやや乱れ、シャツにも良く見ると染みはあるし皺くちゃで、まともな生活を送っているように見えない。
落ち着きなく視線を周囲に走らせながら店内に僕の姿を探している。
そのままずっと挙動不審な彼を観察していたい気もしたが、結局僕は声をかけた。
「やあ、杓子さん、おはようございます」
テーブル席である。当然正面に座るであろうと思っていたが、彼は僕の横にどすん、と腰掛けた。
途端にむわっ、と饐えた汗の匂いが押し寄せた。


0021.人身事故考(杓子(★))2008/05/08(木)02:29

 今日も人身事故で電車が遅れた。
おそらく飛び込み自殺で、おそらく首尾よく為遂げられた方が居たのだろうが、ただ迷惑としか感じなかった。
週一程のペースであるそれに、一々痛みなど感じない。
もちろん構内アナウンスも誰々さんが見事な最期を遂げられましたなどと言わない。
これを都会の冷酷さやあるいは末法の世の不人情と捉えてはいけない。
 過去において、あるいは現在でも国、地域によって人々は遥かに冷淡に他人の死を扱う。
路上の其処此処に行き倒れの屍が朽ちる巷では、誰も一々心を痛めては居られぬであろう。
他人や動物の生命を大切にするのは、治安の良い社会の特徴なのである。
それは、安穏な暮らしが心の余裕を生むというのではない。
平和ならざる光景を忌み嫌い、他人の命を尊重する市民教育が治安の良い社会を生み出すのである。
 江戸幕府は治安を何より大切にする警察政権だったので、江戸市中では大八車を乱暴に引くことすら重罪とされた。
産業インフラの効率を犠牲にしてまで、穏やかな社会を優先したのである。
今、他人の自殺がありふれた迷惑行為と感じられる社会が目の前にある。
それは我々が何かを他人の死よりも優先した結果である。

もちろん私自身容認する。
通勤時間が今の何倍もかかることよりも、週に一度ほどの赤の他人の死を。


0020.毛に上中下三品あり(杓子(★))2008/05/02(金)02:56

 いたいけな子供、などと言う表現があるが、あの「いたいけ」の語源をご存知だろうか。
体に生えている毛は、必ずしも黒々と太いものを抜くのが痛いわけではなく、むしろか細くはかなげな毛のほうが抜くに痛かったりする。
そのことから、はかなげな、線が細く無垢な様子を、抜いたら痛い細い毛に例えて「痛い毛」と言うようになったのだが、言うまでもなくこれは口から出任せである。
 しかし、体毛には確かに痛い毛とそう痛くない毛がある。
頬の髭は痛くないが、口の周りの髭は痛い。
口角の脇の毛など、抜いた後の皮膚がしばらくジーンと痺れたようになるほど痛い。
鼻毛も、奥の方はくしゃみこそ出るがそう痛くないのに、入り口付近の間仕切りから生えている短い巻き毛は非常に痛い。
 この、痛い毛というのは、元来単なる体毛ではなく、犬や猫の口周りや目の上から生えるヒゲのような、感覚器官の一種が退化したものなのだ。
というのはもちろん出鱈目で、単に口の周りなど感覚神経の多い皮膚から生える毛を抜くと痛いと言うことだろう。

 ちなみに、腋の毛を抜くのも非常に痛い。
腋の下には感覚神経が密集しているのだろう。
なぜだろう。腋を敏感にすることで、どう生存に有利だったのだろう。

僕の場合、腋の下の敏感さは、小さ目のシャツを着たときに違和感を感じる役にしか立っていません。


0019.似ている(杓子(★))2008/04/24(木)22:23

子供の頃から、「かわいい」より「美人」といわれた。

高校までは、「大人びてる」というのが誉め言葉だと思っていた。

大学に入って、クラスのコンパで指導教官に間違えられて、自分が老け顔なのだと気付いた。

それでも、「美人だ」とは言われ続けていたし、知的で落ち着いた外見は、人の信用を勝ち取る武器だった。

お陰で一流企業に就職でき、仕事の出来る美人OLと、社内でも一目置かれる存在だ。

誉められるほどにはなぜかもてないが、それは美しさとにじみ出る知性がかもし出す、近寄りがたい雰囲気のせいだと思っていた。

エドはるみが出てくるまでは。

ある日、会社の若い子が
「○○さんて、似てますよね、最近出てきた芸人の…何てったっけ」
と言い出だしたのがはじまり。


今は、親戚の子にもててます。
「おばさん、『グー、ググー』ってやって」


0018.グルメ(杓子(★))2008/04/24(木)00:58

僕が怪獣だったら、まず、朝8時ごろの通勤電車の一台を軽く押さえて止めるね。
10分もしたら放してやる。
それでダイヤは乱れて、その電車はすし詰め状態になるわけよ。
で、主要駅に停まる寸前の、パンパンに詰まった奴を摘み上げて、軽くボイルしてアルミの殻ごとかぶりつく。
イカ飯の要領ね。
珍味よ。
あとね、家族と行くなら連休始まりの高速インターチェンジ。
びっしり並んだ車を片っ端から摘み取る。
味噌汁の具なんかにいいよ。
連休終わりはだめ。
取れるには取れるけど、どれも元気がなくって味が落ちる。
なんにしろ、大漁確実なのは日本よ、うじゃうじゃひしめいてるから。
隣のでかい国、中国もいっぱい取れるって?

…ここだけの話、あそこはやめときな、汚染物質が怖いらしいぜ。


0017.空気読めない3態(杓子(★))2008/04/19(土)17:02

○生前、故人とさして付き合いが無かったのも関わらず、葬礼で「なんで神様って奴は、いい人から順にもってっちゃうのかねぇ」とか言う人に

毒舌家
「自分が人情に厚い人柄だとアピールしたい偽善者に、ありがちな悔やみの文句を披露する機会を与えてやるためじゃない?」

科学者
「好きだった人が亡くなる経験は大きな喪失感を伴い、印象に強く残るからそう思えるんじゃないかな」

新入社員
「○○さんって、いい人だったんですか?」

○実質降格人事で取引先に出向になる社員に、「まったく、上は何を考えてこんな優秀な人間を外に出しちゃうのかねぇ。これじゃ本社が手薄になるばかりだよ」と言う部長に

毒舌家
「外に出すメリットと本社に置いとくデメリットを考慮した結果でしょうね」

科学者
(分かっていて言っているのが分かっているので、何も言わない)

新入社員
「○○さんって、優秀だったんですか?」


0016.今日使える空虚な前向き台詞 1(杓子(★))2008/04/18(金)12:28

「地球のてっぺんって、何処だか知ってる?」
「エベレスト?ちがうちがう」
「それは地球の中心からどれだけ離れてるかだろ?」
「宇宙には、上下なんて無いんだぜ」
「上下ってのは、君が決めるもんなんだ」
「今君が立ってる、頭の方が上、足の方が下」
「そうしたらさ、考えてみなよ、地球は丸いんだぜ」
「どこだって、君が立ってる、そこが地球のてっぺんってことさ」




ま、日本に住んでりゃ自分基準ででも、大抵どっかの山に負けてるんだけどね。


0015.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 6:弾アライブ(杓子(★))2008/04/15(火)13:05

 竜崎遼児先生である。
このシリーズの主眼の一人である。
この人は、一見典型的な劇画タッチで、今の若者には取っ付きにくいかもしれないが、抜群に身体表現がうまい。
特に、黒人スポーツ選手のようなばねのある動きがうまい。
当時、アメリカではトーマス・ヒットマン・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、マーベラス・マービン・ハグラーのザ・ミドル3羽烏が一世を風靡していた。
彼ら中量級ボクサーの、破壊力とスピードを兼ね備えた動きは、日本のボクシングファンをも魅了していた。
竜崎氏は、そうしたスマートなボクサーの動きを見事に絵にして見せたのだ。
体重移動がはっきりわかるフットワーク表現、スナッピーなフリッカージャブ、柔らかく懐の深いボクサーの上体、絞り込まれつつもゴムのように弾力的な筋肉。
黒人中量級選手独特の軽快な柔らかいボディワークを、まるで彼らの試合を見るように楽しめるマンガを描けたのは、私の知る限り、この人と、あともう一人だけです。


0014.日記 天正10/6/2(杓子(★))2008/04/09(水)01:27

正直へこんでる

日の本一のポジティブシンキング男と自他共に認める俺にして
今日はへこむ一日だった

というか、さっきそうなった

ダチだと思ってる奴に裏切られるって、何時だって最高に最低だ

一番年嵩だし、ちょっとキツく当たっても、汚れ役だと解ってくれてると思ってた
キンカン頭とか、本気で怒るコトか?と、今でも思う(笑)

「見せたいものがあるから」ってのも、釣りだったんだョナ
あいつらまで巻き込んで俺を嵌めて、満足か?

俺のこと負かしたつもりだろうけど、一番欲しがってるモノはやらん
今部屋に火つけたワ
髪の毛一本残さん

蘭ちゃんも死んだみたいだ
もうお別れだね

まあ、いい人生だったよ
夢もほぼ実現したし

俺的には鉄甲船が一番のヒットかな

結局あのサルが跡を継ぐんだろうな…ソコマジ心配

アチチ…マジで火ィ回って北


0012.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 5:ヘヴィ(杓子(★))2008/04/02(水)01:03

 村上もとか先生である。
分類するなら「筋肉質主人公」であろうか。
ゴツゴツと当たると痛そうなパンチを描くことには成功しているのであるが、彼の描く直線的で軸のぶれない動きはボクシングと言うより武道のそれであった。

村上氏には「六三四の剣」という名作がある。
幼くして父を亡くした主人公が父の夢を継ぎ、因縁の宿敵との決戦を目指して腕を磨くという、「がんばれ元気」とよく似たプロットの剣道漫画なのだが、主人公夏木六三四の暮らす岩手の自然を背景として美しく描きこんだこの作品は、「がんばれ元気」の対極とさえいえるほどの明るいトーンを持っている。
村上もとかの描く、胸を張り正面から相手の目を見据えて闘う、心に曇りのない戦士像は、剣道と言う題材にぴったりであった。
思えば、軽快でしなやかなボクサーの動きを見事に表現したちばてつや氏が「おれは鉄兵」などで描いた剣道シーンが、躍動感はあってもやや気品に欠けるチャンバラめいたものになっていたことと対照的である。 


0011.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 2:陽気なカモメ・タフネス大地(杓子(★))2008/04/02(水)00:25

 陽気なカモメ 六田登、タフネス大地 大和田夏希。
六田登先生は人の動きを描くに才のある人ではないが、主人公のパンチの超絶スピードと、どんな体勢からでも腕だけで必殺の一撃を繰り出せるライバルの、ズシリと重そうなパンチの描き分けが成功していた。
速い打撃の描き方は、複数の腕を効果線で描く"元気方式"であった。
主人公の「両手で相手の頭を挟むように打つ」という必殺パンチが反則に当たると言うので、後から「ほとんど同時に見えるほど素早く両手で打っている」と解説させたりしたことで、シリアスなボクシング漫画としては評価されないことが多い。

大和田夏希先生の作品は、その筋肉質な肉体表現に特徴があった。
日本のボクシング漫画は、実際の日本人の主戦場となる階級が軽量級であることから、痩せ型の主人公が多く、頑健な肉体でインファイトを挑むファイタータイプが少ない。
この作品は今を時めく「はじめの一歩」先んじて、筋肉質のファイターを主人公に置いたことを評価されるべきであろう。


0010.小説 イドラのDNA(杓子(★))2008/03/31(月)13:32

 「このAIは迷信を信じるんだよ」
情報工学の坂田が言った。
「迷信?」
「タガルには甘いメッカミが効くとか、ロドムに襲われて偶然死ななかったマグヨーは神の子だとかね」
「変な固有名詞がいっぱい出てきたが、それは仮想世界の疫病や食物や肉食獣や人名なんだろうな。
 で、なんだって迷信を信じる機能なんてつけたんだ」
「そうしないと、文明が生き残れないからだよ」
坂田は嬉しそうに言う。
「僕が進化論的文明の発達をシミュレートしようとしてるのは知ってるだろう?」
「ああ」
「それがさ、論理的思考を生得的に埋め込んだ個体群は、すぐに死滅してしまうんだよ」
「なぜだい?」
「疫病にしろ、天候の変化にしろ、知的生命体に立ちはだかる困難というのは、その原因を解明するよりも前に、まずとり得る対策をとらねば即集団の存亡に関わるようなものが多いんだ。
 そんな時は、たまたま病気にかかる前にある草を口にしていた者が助かったなら、例え合理的な根拠は薄弱であっても、それが効くと信じて情報を共有する事が集団の生き延びる術だったんだよ。
 勿論、経験の積み重ねと言う篩にかけられる前には、『赤い服を着ていれば助かる』だの『神の水を飲めば助かる』だのと言った純然たる迷信もはびこるんだけどね」
「それは面白いなぁ」
僕にも漸く事態の面白さが分かってきた。
「カントは理性的認識の枠組みがアプリオリに人間に与えられていることを証そうとしたが、真にアプリオリだったのは妄信の方だったと言う事か」
「そして、文明の黎明期に真に役立ったのは、そっちだったと言う事だ」


0009.一つの静かな引退の風景(杓子(★))2008/03/29(土)20:38

先日、桑田真澄投手が引退を表明した。
巨人に戦力外通告されメジャー挑戦するも、怪我に泣かされ、それでも足首の手術をして再起を図っていたのに、ついに力尽きたのだ。

阪神ファンだった僕にとって、全盛期の桑田は単に嫌いな選手だった。
うまいこと巨人に入ったし、目が陰険だし、ほくろが多いし。
が、一昨年だろうか、彼が引退か移籍かと噂されていた頃、ブログを見て一気にファンになった。
抑制の効いた丁寧な文章で、彼の思いが綴られていた。
「野球を愛している。もっと続けたい」

投手生活の後半、武道家甲野氏に師事して古武術を学び、投球術に応用するなど「大丈夫かこの人は」と思わせる一面もあったが、それも彼の野球への愛故だったのだ。
子供の頃から野球選手に憧れ、目指し、少なくとも中学以降は生活の全てをほぼそれだけに費やし、尚、一日でも長く選手でいられるようにと、彼は心を砕いていたのだ。

40代と言えば、普通の仕事なら中堅どころ、管理職にはなってもまだ現場を離れていない年頃だ。
むしろ、やっと自分の好きに仕事が出来るようになる頃と言っていいと思う。
僕は今の仕事に成り行きで就いたが、それでも面白いと思っている仕事を「そろそろ引退したら」と言われたらショックだ。
人が聞いたら笑うような大それた夢を真剣に抱いて、他人の出来ない努力をして、やっと手に入れた仕事から20年もしたら引退しなければならないなんて、スポーツ選手(ゴルフを除く)というのは、なんと過酷な人生だろう。

彼の引退の記事がニュースサイトに載った27日、同じページにはダルビッシュの、"息子に捧げる18イニング無失点"の記事が踊っていた。

>本当に世の中には、永遠なものはないよね。

引退の日の、桑田投手のブログの言葉である。


0008.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 2:がんばれ元気(杓子(★))2008/03/27(木)11:18

小山ゆう先生作。
これもボクシングマンガの歴史を作った名作であった。
絵柄的に画期的であったのは、何と言ってもパンチを効果線のみで描いた事である。
漫画家としては、パンチを打った瞬間の筋肉の様子や肩の入り方、肘の返り方など描きたいディテールが多かったであろうに、中軽量級ボクサーの引きの早いパンチを表現すべく、あえて肩から先をぶらす描き方を選択したのだ。
構えはオーソドックスだが小山氏の描くボクサーはちば氏に比べて上体が硬く、やや猫背で懐の深いボクサーらしい佇まいに乏しい。
そのかわり直線的なスピード感の表現は抜群で、試合のシーンは常に息の抜けない緊張感が漂う。
ボクシングをスポーツとも、梶原一騎的な「男のケンカ」とも違う「壊し合い」として描き、殴り合うシーンの痛さ、残酷さでは未だにこれを超える作品を見ない。
最終巻、元気と関との死闘の終盤、互いの脳を揺らしつつ足を止めて打ち合う2人の姿には、思わず「どっちが勝ってもいいから、もう終わってくれ」と叫びたくなるような残酷な迫力があった。
一撃を受けると顔が歪み、頭がぶれるその表現は、実際のボクシングではミドル級あたりの試合を思わせるものである。
人体の構造を上手く表現できるという意味の、いわゆる「絵の上手さ」とは別の、マンガの表現力というものを見せてくれる作品であった。


0007.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 1:明日のジョー(杓子(★))2008/03/26(水)23:14

 ちばてつや先生である。
日本のボクシングマンガの金字塔にして、後のヤンチャボウズやヤンチャボクサー達に「両手ぶらり戦法」を吹き込んだイケナイマンガなのである。

ジョーの八方破れな性格の印象に反して、彼のスタイルはストレートボクサー。
フォームもオーソドックスなアウトボクサーのそれだ。
パンチ表現は静止画で、フィニッシュブローの体重を乗せた、手の伸びきった姿にリアリティがあった。
ちなみに、彼のキラーパンチ「クロスカウンター」の「クロス」は、「手を交差させてお互い殴りあうカウンター」の意味に取られがちだが、相手のガードあるいはパンチの外から顔を狙う、ピッチングのフォームに似た軌道のパンチを表す通常のボクシング用語である。
実在のボクサーでは、ユーリ・アルバチャコフがフィニッシュブローとして綺麗な右クロスを使っていた。
ボクシング描写は、フライ級位のスピード感と迫力。
ちば先生の絵は、動きの表情を捉えるのが抜群に上手かったが、やや軽い。
しかし、ジョーの少し猫背に見える細い体躯は、ボクサーの美しさを簡潔に、しかし的確に表現しており、これがその後のボクシングマンガの作画の標準を定めたと言えよう。


0006.シリーズ・ボクシングマンガの系譜 序章(杓子(★))2008/03/26(水)22:50

 少年漫画でよく取り上げられるスポーツの一つにボクシングがある。
格闘技好きの少年にとっては、柔道や相撲よりも格好よくて絵になりやすい、マンガ向けの題材と思えるジャンルなのだが、実はボクシングのマンガ化は難しい。
野球の投手と打者のような足を止めての対決ではなく、両者が絶え間なく位置を変えながら打ち、避ける攻防なので、マンガのような静止した絵で表現するのが困難なのだ。
そこで、この稿では日本のボクシングマンガの表現を切り開いて来た先達の仕事を振り返り、いかにして我々のマンガ文化が、複雑な身体表現の技を手に入れてきたかを追って行きたい。

というか、昔からボクシングマンガが好きなのよ、ワシ。


0005.チャ人の嘘(杓子(★))2008/03/17(月)12:40

A:なんで○○ってすぐ「それ僕も好き」とか「ああ、XXね」とかシッタカするのかなぁ?
 「俺それ苦手」とか「それ何?知らない」って言えばいいじゃん
B:○○か、あいつには、そうしなきゃならない理由があるんだ。
A:なに?
B:昔、あいつが政府の要職についていた頃…

 ある日の帰宅途中に、彼は見知らぬ男4人に拉致された。
そして、当時関わっていたある軍事施設の所在について、執拗な尋問を受けた。
彼はその事柄については本当に何も知らなかったので、知らないと答え続けていたのだが、3日目に入って連中は非道な手段に訴えた。
「目を開けな、ミスター・タフガイ」
冷たい目をした男が言った。
○○が腫れ上がった瞼をなんとか上げると、そこには妻の姿があった。
「あなた、助けて!」
猿轡を外された彼女は、○○に助けを求めた。
「美代子!」
彼は力の限りもがいたが、縛り付けるワイヤーはびくともしない。
「さあ、ヒーロー、お前にとって一番大事なのは、奥さんか、腐った母国なのか、選んでもらおうか」
「妻だ、美代子だ。知ってることは何でも言う。だが、基地の所在は本当に知らないんだ」
「ブッブー。その答えじゃだめだ。ミスター・カウボーイ」
「本当に知らないと言ってるだろう!頼む!美代子を放してくれ!」
文字通り血を吐きながら訴える○○に、男は、退屈そうにナイフを弄びながら言った。
「いいか、話すか、奥さんを失うかだ。それも、少しずつな。正直、俺はどっちでもいいんだぜ…」

 ○○が救出されたのはその2日後。
彼は衰弱していたが生還した。
だが、奥さんはもう…

B:それ以来、彼はどんな質問にも「知らない」と答えることができなく
A:絶対嘘!


0004.チャ人の死 〜謎のダイイングメッセージ〜(杓子(★))2008/03/14(金)14:29

 通報があったのは4月1日の朝だった。
隣の住人が開いているドアに不審を抱いて覗き込んだ所、死体を発見したと言う。
松田と梶原は、すぐに現場に飛んだ。
「背中を一突きですか」
「うむ、争った形跡も無い。顔見知りの犯行だな」
「手がかりになりそうな物は…む!」
松田が、ガイ者の右手の先に落ちている携帯に目をとめた。
「携帯電話が開いています。誰かと通話中だったのかも知れない」
松田は手袋をした手で携帯をつまみあげた。
ボタンに触れると画面が明るくなった。
「通話じゃありませんね…これは、チャットです」
「ほう、それでも手がかりになるかもしれん。
 最後の言葉が残っていないか?」
「どうやら、独りで喋っていたようです。
 発言は残っています。…しかし…」
「何だ?」
梶原が先をうながした。
「意味不明な文字が書き込まれているんです」
「何!それはいわゆるダイイング・メッセージかも知れん。
 見せてみろ」
梶原が画面をスクロールアップすると、そこには謎の単語が書き連ねてあった。
------------------------------
彦にゃん(4/1-5:36)

------------------------------
彦にゃん(4/1-5:35)

------------------------------
彦にゃん(4/1-5:35)

------------------------------
彦にゃん(4/1-5:33)

------------------------------


0003.チャ人の愛 1(杓子(★))2008/03/13(木)15:06

A:何で○○って、すぐに「電話しようよ」とか言うのかなぁ
B:○○か、あいつには、そうしなきゃならない理由があるんだ。
A:なに?
B:昔、ここと違うチャットで話が合う自称27才の女子を好きになってね
 その時はすぐに声聞かせてとか言わずに、ただ色々話をして
 5ヶ月愛を語り合って、初めて会うことになったんだ
 で、電話してきてよ、って番号教えたら
 「もしもし?電話しちゃったXXです…」
 って、かかってきた声が、何となくヨソ行き仕様のお母さんの声に似てたんだ
 まさかと思いつつ、作り声でぼそぼそ応対しながら、忍び足で1階に降りると
 見たことの無い携帯で、嬉しそうに話す母親の姿が…
A:きゃー!
B:それ以来、奴は知り合った女性キャラにまず通話を求めるようになったんだョ
 お母さんでないことを確かめるために…


0002.我が霊的自叙伝 序章 霊との触れ合い(杓子(★))2008/03/09(日)01:10

 自分が他の人と違うと気付いたのは何時頃だったろう。
私は時に皆の見ないものを見、聞かぬ音を聞く少年だった。
私の家の中では、テレビの裏が霊的エネルギーの高い空間だったらしく、そこに頭を突っ込む度に、私は両親には聞こえぬ「キーン」という異音を耳にした。
青年期になっても異常現象は収まらず、友人の部屋にたむろって麻雀をする時は、必ず私の所に皆の煙草の煙が集まった。
コンビニエンスストアでは、私が店内を歩くとFM放送が乱れた。
あと、顔を見ただけで猫の年齢性別が分かった。
一目見ただけで、男の子だとか、おばあちゃんだとか分かるのだ。
 そしてまた私は、霊をよく見た。
子供の頃沢山の猫と一緒に過ごした時期が有ったせいだろうか、特に猫の霊をよく見るのだ。
人と歩いていても、誰も気付かないのに私だけが駐車車両の下の猫に気付く。
「今、居たよね、車に下に、おばあちゃんが」
などと言うと、皆は
「気持ち悪いこと言わないでくれよ」
「そんなトコに居るわけないじゃん」
と異口同音に驚いた。
しかし、霊的存在は何処にでも居るのだ。
皆が心の目を閉ざしているだけで、少し視野を広げれば誰にでも見えてくるものなのだ。
それらは、建売の家と家との隙間の塀の上に、学校の前の水のない排水溝の金網の下に、操車場のトラックの大きなタイヤの上に、畑の茄子の畝の間に、居る。
畑に居る霊は大抵排便だ。

霊は怖いものではない。
むしろ霊の方が貴方を怖れている事の方が多い。
だから時には、道端で霊を見つけたら、静かにしゃがんで「チッチッチッ」と呼んでやって欲しい。
近づいてきたら、威かさぬようにゆっくりと撫でてやって欲しい。
霊の背を撫でる柔らかな感触は、きっと貴方の魂を癒すものになるだろう。


0001.携帯小説 「恋拳」  第1章 リン(杓子(★))2008/03/07(金)01:27

 アタシは、リン。
アタシは昔、親の暴力とか、色々あって言葉がしゃべれなかったんだ。
ある日、アタシの街にケンってコが流れてきた。
吹いたよw マジで。
肩パットの付いた変なレザージャケット着てるんだ。
アタシは、「レイザーラモンリスペクトかよ」って言ったんだけど、その頃ツルんでたバットは「違うよ、昔の映画『マッドマックスU・V』のパクリだよ」って言ってた。
正直よくわかんない。

大人たちは、ケンを牢屋に入れちゃった。
いつも大人はそんなだ。
正直よくわかんないけど。
アタシは、喉が渇いてるケンに水を持っていってやった。
アタシって、時々そういうトコあるんだ。
損だって分かってても、人に優しくしちゃう。バカだね。
ケンは、アタシの頭をグリグリしてくれた。
なんか、「飛行を着いた」とか言ってた。よくわかんないけど。

その後、なんか井戸のトコに大っきなモヒカンとか来て、「この井戸はこれから俺たちのモンだ、ぐえへへへ」とか言って、暴れてた。
怖かったよ。
アタシは暴力は嫌いだ。
お爺さんがぼこぼこにされてた。
アタシは止めに入って、殺されそうになったよ。
そしたら、声が出たんだ。
ケェェェェェン、て。
そしたら、ケンが来てくれたんだ。

ケンは、「あたたたた」とか、「おおわちゃぁぁぁ」とか、「お前はもう死んでいる」とか、「一歩でも動いてみろ、ボンだ」とか言ってた。
よく分からなかったけど、ミンナくちゃくちゃになって死んだヨ。
それで、アタシはケンに付いて行くって決めたんだ。

to be continued...


(1〜30/157)
ハイパー
5.前頁
6.次頁
7.前の掲示板
8.次の掲示板
9.戻る
ノート番号:1758
レスポンス使用率(5.23%)
ファイルサイズ使用率(11.1%)
ぴぴちゃっと

hypernote-system ver1.36L07.04.04
Copyright(C)2000-2011 mazsoft all rights reserved.