さらばペーパームーン

はたしておいしいお寿司を提供するペーパームーンは冷凍ネタを使用していなかったのだろうか?
そしてペーパームーンのあの味は冷凍していないだけのことで作り出せるものなのだろうか。

それは今となっては残念ながら判定する手だてがないのだが、このことに関して、ひとつの手掛かりとなることがある。

それは、ネタ切れが頻繁に起こっていたという事実である。ネタ切れは早い時間でも起こっていた。

開店時間を2時間ばかり過ぎただけでも無くなるネタが存在したのだ。

これはあくまでも推論になってしまうが、ペーパームーンではその日の必要なネタの量を予測し当日に用意しておくのではないか、と考えられる。

しかも、お客が少なく余裕のあるときは、目の前で魚をおろす姿もしばしば見受けられた。こうした行為により、活きたネタを食べ続けられた気がしてならない。

こうして新鮮さを考えられたネタたちは、皿に載せられても活きているのだ。この店で食べる寿司は、ほかの店の同じネタの寿司よりはるかにおいしいのである。

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