さらばペーパームーン

5番目はネタの種類の豊富さというポイントなのだが、これがなかなか面白い。

味はともかくネタがたくさんあるというお店を数店ほど見たことがあり、実にいろいろな種類のものが回っていたので、いくつか挙げてみよう。

まずはハンバーグ寿司。これの説明は非常に簡単で、寿司のネタが薄切りの四角いハンバーグなのである。

これは見た目が汚く、非常にまずそうであった。
しかし、ハンバーグネタから、店が子供の客を取るのに四苦八苦している様子が伺えて、少しばかり同情する。

ほかに子供に受けるネタはドラえもんのパック飲料に代表されるキャラクター入り飲料やプリンであろう。
両方とも一度だけ私は手を伸ばし、食べたことがあるのだが、そう悪いものではなかった。

やはり、回っているネタが寿司を逸脱する例は全国でも非常に多いことなのではなかろうか。

笑いを誘う「カズが乗っているJリーグ寿司」というのもあった。
これは絵によると、カズノコが乗っていてそんなに悪くはなさそうなのだが、名前が最低なのでだれひとりとして頼もうとはしない。これは失敗だ。

ほかにも、ヤキトリや豪華なサラダや缶ビール、それにおにぎりや刺身など、店の特色を出しているネタは数多いが、変わりもののネタはこの辺にしておいて、寿司屋ではポピュラーなのだが、回転寿司屋ではあまり見られない珍しいネタを紹介することにしよう。

高級ネタの「あわび」は、どこにでもありそうなものだが回転寿司屋にはそれほどないので、もし見かけたら手に取ってみるのも良いだろう。

あまり見かけないネタで最近の私のおすすめは「むつ」である。
どんな形をしている魚か見当はつかないが、白い色で非常においしい。
私の好みがよくわかると思うので、一度は食べてみて欲しいもののひとつだ。

結局、ネタの豊富さは大きなポイントでもある。
しかし、素晴らしい店ペーパームーンのネタの種類は、それほど豊富とは言えなかった。
それでも毎週飽きずに通えたのは全てのネタが深い味わいを持っていて、食べているうちにネタの種類の少なさなどいつのまにか忘れてしまっていたからなのだろう。

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